自動車業界のWebマーケティング戦略 新規顧客獲得には何が必要か間違いだらけの製造業デジタルマーケティング(11)(3/4 ページ)

» 2024年01月16日 10時00分 公開

異業種の会社の発注のタイミングやニーズのつかみ方

 クライアントが既にサプライヤーを抱えている中で、新規サプライヤーを探さなければならなくなるタイミングやニーズをどう捉えるか。これが、新市場開拓の一番の課題となる。以下は新規で探さなければならなくなるタイミングやニーズの例だ。

  • 技術的な問題(既存の発注先では対応できない)
  • 品質問題(不具合が多く発生している)
  • 納期に問題(納期遅れが頻発)
  • 生産キャパオーバー(増産に対応できない)
  • 長期的な継続取引に問題(後継者不足)
  • コスト問題(価格が折り合わない)
  • リスク分散(2社以上の購買体制が必要になった)
  • 生産拠点を移す必要がある(国内に戻さなければならない)など

 では、ここでどうすればこのようなニーズやタイミングをつかむことができるか。そこには顧客を獲得する2つの手段を理解する必要がある。

新市場開拓の2つの手法

図5:新市場開拓における2つの手法 図5:新市場開拓における2つの手法[クリックして拡大] 出所:テクノポート

 新市場開拓の手法は2通りしかない。自社で見つけるか、ユーザーに見つけてもらうかだ。多くの企業が見込みのありそうな企業や市場を特定し、どうやってアプローチしようかを模索している。

 そうした企業では、市場調査やアプローチに多くの時間と労力をかけているか、もしくはアプローチ手法が見いだせず動けていない場合が多い。サプライヤーが自社で異業種の顧客を見つけるのは非常に難しいことを理解し、いかにユーザーに発見してもらい、声をかけてもらえるようにするかを考えたほうが効率が良い。なぜなら、サプライヤーの持つ加工技術は、その性質上どのように活用されるかは顧客次第で、サプライヤー側で用途定義することは非常に困難だからである。どんな製品に使ってもらうかは相手次第である。

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