キヤノンは、これまでの製品開発で培った技術を活用した高機能材料を、素材技術の展示会「高機能素材Week」に初出展する。コーティング材料と3Dプリンタ用セラミックス材料を紹介する。
キヤノンは2022年11月28日、これまでの製品開発で培った技術を活用した高機能材料を、同年12月7〜9日まで開催される素材技術の展示会「高機能素材Week」に初出展すると発表した。コーティング材料と3Dプリンタ用セラミックス材料を紹介する。
同社は、反射防止、防曇、防汚などの機能を有する黒色反射防止塗料、親水塗料、透明反射防止塗料といった各種塗料を展開。高機能素材Weekでは、ディスプレイ、赤外線センサーなどの光学分野への貢献や、他分野への応用が期待できるコーティング材料に加え、グループ各社の技術を活用したコーティング材料も紹介する。
黒色反射防止塗料は、立体構造の形成により、分析装置やディスプレイなどにおいてさまざまな角度の光の反射を抑制できる。親水塗料は、特殊な表面構造を採用。透過性の維持を求められるカバーなどの防曇性を高め、雨天時にはセルフクリーニングできる。透明反射防止塗料は、ナノレベルの微細な凹凸や空隙をガラスの表面に形成。ディスプレイ、赤外線センサーなどにおいて光の反射を抑制できる。
3Dプリンタ用セラミックス材料は、肉厚および高精細な形状を造形でき、焼成工程で生じる割れや、ひびも抑制する。グループ会社のキヤノンマーケティングジャパンでは、3Dプリンタでセラミックス構造体を造形、出荷する「3Dプリンターセラミックス造形サービス」にて複雑な形状を1品から提供している。
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