ラーニングエージェンシーとラーニングイノベーション総合研究所は、本人の力量より難易度の高い業務に関する「若手社員の意識調査」の結果を発表した。社会人2〜4年目の約4割が、難しい仕事への挑戦を「成長の機会と感じる」と回答した。
ラーニングエージェンシーとラーニングイノベーション総合研究所は、2022年10月12日、「若手社員の意識調査(社会人2〜4年目の直面する壁 ストレッチ業務編)」の結果を発表した。
同調査は、社会人2〜4年目の22〜34歳の就労者を対象としたもので、社会人2年目、3年目、4年目とも各300人、合計900人から回答サンプルを得た。なお「ストレッチ業務」とは、本人の力量より難易度の高い仕事を指す。
初めに、難しい仕事をすることがあるかを年次別に尋ねたところ、「社会人2年目」の42.7%が「ある」と回答し、割合が最も高かった。次が「社会人4年目」の37.7%、「社会人3年目」の36.7%となっている。
仕事の判断を任されることがあるかについては、こちらも「社会人2年目」が最も高く、47.7%が「ある」と回答した。次が「社会人3年目」の43.7%、「社会人4年目」の43.3%となっている。
続いて、難しい仕事をすることや仕事の判断を任されることについて、具体的な場面や捉え方を尋ねた。難しい仕事と感じる場面は、各年次とも「資格取得や研修などスキルアップに挑戦できる」が最も高く、「社会人2年目」が25.0%、「社会人3年目」が26.4%、「社会人4年目」は19.5%だった。
2位以降の回答は、年次によって異なる。特に差が出た項目を見ると「社会人2年目」は「上層部のメンバーと直接やりとりができる」(18.0%)で、他年次と比べ4.7ポイント以上の差が出ている。
「社会人3年目」で高かったのは「影響範囲が大きい業務へのアサインがある」(12.7%)、「チーム横断のプロジェクトなどへのアサインがある」(11.8%)だった。それぞれ「社会人4年目」と比べて3.0ポイント、3.8ポイントの差が出ている。「社会人4年目」は「リーダーシップを発揮することが求められる」(15.0%)の回答割合が高かった。「社会人2年目」と比べると、8.7ポイントの差がついている。
次に、「難しい仕事と感じる場面の捉え方」を尋ねた。その結果、全ての年次で「成長の機会と感じた」が最も高かった。「社会人2年目」は39.1%、「社会人3年目」は38.2%、「社会人4年目」は46.0%となっている。2位も全ての年次で「期待に応えようと感じた」となり、「社会人2年目」が34.4%、「社会人3年目」が28.2%、「社会人4年目」は31.0%だった。
「仕事の判断を任される状況の捉え方」については、「社会人2年目」は「期待に応えようと感じた」(35.0%)が最も高く、次いで「成長の機会と感じた」(27.3%)となっている。
「社会人3年目」と「社会人4年目」の1位は「成長の機会と感じた」(3年目37.4%、4年目33.1%)で、「社会人2年目」よりも高かった。「社会人2年目」の1位である「期待に応えようと感じた」を見ると、「社会人3年目」は32.8%、「社会人4年目」は25.4%となり、「4年目」は「2年目」と比べ10ポイント近くの差が出た。
このように、順位の違いやポイントの差はあっても、各年次ともポジティブな捉え方が1位2位を占めたが、3位は全年次ともに、ネガティブな感情である「不安に感じた」となった。「社会人2年目」は18.9%、「社会人3年目」は26.0%、「社会人4年目」は24.6%で、ポジティブな捉え方と僅差となった。難しい仕事への挑戦は、ポジティブに捉える人がいる一方で、不安に感じる人も一定数いることが分かる。
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