自動レーザ溶接をワンパッケージ化、設置から稼働までの期間短縮:FAニュース
トルンプは2022年10月3日、自動溶接に必要な機能をワンパッケージ化した自動レーザ溶接装置「TruLaser Weld 1000」の販売を開始したと発表した。
トルンプは2022年10月4日、自動溶接に必要な機能をワンパッケージ化した自動レーザ溶接装置「TruLaser Weld 1000」の販売を同月3日から開始したと発表した。価格は5100万円(税別)からとなっている。
トルンプのファイバーレーザ発振器「TruFiber 3002P」や光学ヘッド、KUKAの溶接ロボット「KR10」、遮光/集じん機能付きキャビンなど自動溶接に必要な設備、機能をパッケージ化し、設置から稼働までの期間を短縮した。
ロボットは溶接が必要な部品の継ぎ目の上で作業者が手動でガイドし、溶接ポイントをマークすることで動作設定が可能となっている。また、溶接条件は既に設定されており、必要な条件を選択するだけで熟練者でなくても高品質な溶接を行うことができる。
自動レーザ溶接装置「TruLaser Weld 1000」[クリックして拡大]出所:トルンプ
キャビン内は仕切り板で2ステーションに区切ることができ、溶接する製品のサイズによって2ステーションに分け、複数の溶接作業を並行して進めることが可能だ。仕切り板を上げて2m幅の定番テーブルとして使うこともできる。天井板をスライドさせて加工材料設置にクレーンを使うこともでき、さまざまなサイズの溶接に対応する。
ワークテーブルの寸法は2000×1000mm、最大耐荷重は1000kgとなっている。
TruLaser Weld 1000はドイツで2021年10月から販売している。日本では2021年8月に、ワンパッケージ化した自動アーク溶接装置「TruArc Weld 1000」を発売していた。TruLaser Weld 1000はより微細で高品質な溶接が求められる現場に適している。
TruLaser Weld 1000の使用イメージ[クリックして拡大]出所:トルンプ
トルンプではTruLaser Weld 1000の実機を「第31回日本国際工作機械見本市(JIMTOF 2022)」(2022年11月8〜13日、東京ビッグサイト)で国内初披露する他、溶接デモンストレーションを実施する予定となっている。
⇒その他の「FAニュース」の記事はこちら
- いまさら聞けない産業用ロボット入門〔前編〕
日本は「ロボット大国」とも呼ばれていますが、その根幹を支えているのが「産業用ロボット」です。それは世界の産業用ロボット市場で圧倒的に日本企業がシェアを握っているからです。では、この産業用ロボットについてあなたはどれくらい知っていますか? 今やあらゆるモノの製造に欠かせない産業用ロボットの本質と基礎を解説します。
- 製造現場での普及を2倍に、ロボット新戦略が目指すロボットと共に働く未来
日本政府が主催する「ロボット革命実現会議」は、ロボット活用の技術的および規制面でのロードマップを示した「ロボット新戦略」を発表した。本稿では、この新戦略の中で示されている「モノづくり」分野への取り組みにフォーカスし、その内容を紹介する。
- ロボット活用拡大のボトルネック、ロボットインテグレーターの現実
あらゆる現場で労働人口不足などが深刻化する中、その解決策としてロボット活用への期待が高まっている。しかし、現実的にはロボットを現場で実装するロボットシステムインテグレーターが不足しており、ロボット活用の裾野が広がらない状況になっている。経済産業省 関東経済産業局がまとめた「ロボットシステムインテグレーターに関する調査結果」の内容をまとめた。
- 増えるロボットの活用領域、同時に高まるセキュリティの問題
人手不足やコロナ禍などにより、産業用ロボットやサービスロボットなど、ロボットの利用領域は急速に拡大している。一方でネットワーク化が進むこれらのロボットのセキュリティ対策については十分に検討されているとはいえない状況が続く。こうしたロボットセキュリティの最前線を取り上げる本連載。第1回となる今回は、ロボット市場全般の動向とセキュリティへの意識について解説する。
- 事例で振り返る協働ロボットの使いどころ
成果が出ないスマートファクトリーの課題を掘り下げ、より多くの製造業が成果を得られるようにするために、考え方を整理し分かりやすく紹介する本連載。第14回では、「使いどころを探すのに苦労する」という声の多い協働ロボットについて、実際の事例をベースに紹介します。
- 協働ロボット、ロボットシステムに残された課題と未来
協働ロボットを現場で活用するのにどのような工夫が必要か――。ロボット技術の総合展示会「2017国際ロボット展」では、ロボットメーカーおよびユーザー企業によるパネルディスカッション「ロボットフォーラム2017」が実施され、協働ロボットの意義について語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.