堀場製作所は、微小部X線分析装置「XGT-9000 Pro」「XGT-9000 Expert」を発売した。独自アルゴリズムの採用により分析時間を大幅に削減し、これまで困難だったホウ素からの軽元素分析にも対応する。
堀場製作所は2022年9月7日、微小部X線分析装置「XGT-9000 Pro」「XGT-9000 Expert」を発売した。材料中に含まれる元素の種類や量を高精度に分析する「XGT-9000」シリーズの新製品となる。
蛍光X線分析は、物質へのX線照射時に得られる元素固有の蛍光X線を捉え、元素の種類や量を非接触で測定できる。半導体ウエハーの膜厚の分析、食品やリチウムイオン電池などの製造プロセスにおける異物解析など、材料の品質管理や研究開発に活用されている。
新機種は、信号処理を高速化する独自のアルゴリズムにより、分析時間をXGT-9000 Proは最大65%、XGT-9000 Expertは最大50%削減した。また、XGT-9000 Expertは、微弱な蛍光X線に対する検出器の感度が向上しており、これまで困難だったホウ素からの軽元素分析に対応。さらに、炭素や窒素、酸素などの軽元素の高感度分析が可能になったことで、従来は複数装置を必要とした酸化物や窒化物、有機物などの分析を1台で完結できる。
本体サイズは680×860×760mmで、対象成分はXGT-9000 ProがNa〜Am、XGT-9000 ExpertがB〜Am。燃料電池に使用する有機膜の分析、食品に混入したビニールなど樹脂を含む異物解析も1台で分析でき、幅広い産業で材料分析の時間削減や効率化、省スペース化に貢献する。
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“排ガス測定の堀場”はどのようにCASEに対応するのかCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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