OTセキュリティが日本での優先課題、創造性と自由をデジタルにもたらす : 産業制御システムのセキュリティ (2/2 ページ)
2022年度の日本市場における優先課題の1つに、OT(制御技術)セキュリティがある。これまでは比較的外部とは遮断されてきた工場だが、DXの推進でさまざまな機器がネットワークにつながり、外部から悪意の侵入を許す危険性が以前より高まっている。同社でもOTのセキュリテイに関する引き合いは多いという。
既にオンラインイベントを2021年からスタートし、2022年は「Secure OT Summit 2022 」として9月7〜9日まで開催する。また、「OT座談会」を月に1度催しており、実際にOTのセキュリテイ担当者と話し合いも行っている。「OTセキュリテイアセスメントサービス」として、同社のHP上で簡易診断も実施している。「工場のようにセキュリテイソフトがインストールできない機器が並んでいる所でも、ネットワークという面からセキュリティを提供できる」(田井氏)。
OTセキュリティも挙がる日本市場での優先課題(左)と、OTセキュリティに向けた取り組み(右)[クリックして拡大]出所:フォーティネット
フォーティネットはコア技術となるASIC(カスタムIC)を独自開発している。「ムーアの法則で汎用CPUの性能は2年で倍になるとされるが、今オンライン会議の普及などでネットワークの流量は半年で倍になるといわれている。2年で倍の性能になるCPUで、半年で倍になる流量のものを見るのは論理的に難しい。その中でASICの必要性がある。われわれは創業当初から開発を続け、現在は第7世代まで進化している」(田井氏)。
2000年創業の同社は現在、セキュリティアプライアンス(特定用途専用機器)のシェアは世界で3分の1、国内では2分の1を占め、2021年のグローバルの売上は約5629億円となっている。
フォーティネットのグローバルのシェア(左)と、国内におけるシェア(右)[クリックして拡大]出所:フォーティネット
田井氏は東京工業大学卒業後、ソニーやソフォス、マカフィなどを経て2020年にフォーティネットジャパンの副社長兼メジャーアカウント統括本部長に就任していた。
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