2027年にはモバイルトラフィックの約6割が5Gによるものに、予測レポート公開製造業IoT(2/2 ページ)

» 2022年07月12日 10時00分 公開
[池谷翼MONOist]
前のページへ 1|2       

LPWAの接続数も増加傾向に

 固定無線アクセス(FWA)サービスの利用も年々増加傾向にある。FWA接続数は2022年末までに1億以上に、2027年には2億3000万に達すると見られる。今回のレポートの調査対象となった100カ国全体で見ると、通信事業者の約75%以上がFWAサービスを提供しており、北米地域では全事業者がFWAサービスを提供していることが分かった。速度階層別料金を提供する事業者も増えており、過去半年間に約30%増加しているという。FWAサービスによるトラフィックは2027年には現在の約5倍に達すると予想される。

FWAサービスは提供事業者数(左)も接続数(右)も増加傾向にある[クリックして拡大] 出所:エリクソン・ジャパン

 藤岡氏は今後の5Gネットワークのロードマップについて「5G通信の無線帯域を複数組み合わせたデュアルコネクティビティを持つNR-DC(New Radio Dual Connectivity)が立ち上がりを見せるだろう。2023年上半期には通信4社から成るキャリアアグリゲーションも開始となる予定だ。ミリ波は2023年上半期以降に大きく立ち上がると考えられる」と語った。

5Gネットワークのロードマップ[クリックして拡大] 出所:エリクソン・ジャパン

 レポートはセルラー回線によるIoTの接続数が増加していることも指摘した。4Gや5G通信を使うブロードバンドIoTや、NB-IoTなどのマッシブIoTの接続数が増えている。NB-IoTはLPWA(Low Power Wide Area-network)の1つだ。2Gや3G通信を使うレガシーIoTの接続数も多く、2022年時点でIoT接続数全体の約30%を占める。2023年にはマッシブIoTがレガシーIoTの接続数を追い抜く見通しで、2027年末には55億に達すると予測する。

セルラーIoT接続も増加傾向にある[クリックして拡大] 出所:エリクソン・ジャパン

⇒その他の「製造業IoT」の記事はこちら

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.