dSPACE Japanは、日本国内においてHILテストシステムの設計および製造を開始した。ドイツ本社、北米に次いで世界で3番目の製造拠点となり、国内顧客に向けて、最大で2カ月程度の納期短縮が可能となった。
dSPACE Japanは2022年4月6日、日本国内において、同社主力製品のHIL(Hardware-in the-Loop)テストシステムの設計および製造を開始したと発表した。
2021年8月に国産HILテストシステムの初号機および2号機を出荷し、2022年に本稼働に至った。品川本社のオフィスを増床して専用のラボスペースを構築しており、ドイツ本社、北米に次いで世界で3番目の製造拠点となっている。
製造拠点の立ち上げに向けては、日本人エンジニアをドイツ本社に派遣した。派遣されたエンジニアは、現地の設計開発者とともに年間15~20のプロジェクトに参画しており、技術スキルを強化した。
同社は、これまで日本国内で受注した際は、ドイツ本社で設計、製造したものを輸入して納品していた。このため、ドイツ本社とのやりとりにおいて細かな仕様の共有が困難なケースが生じたり、輸送に時間を要したり、ドイツで検査した製品であっても日本で再検査が必要になったりする点が課題となっていた。
今回、国内での設計および製造が可能となったことで、最大で2カ月程度納期を短縮できる。同社は、2025年までに日本で出荷するHILの8~9割を国内で設計、製造する方針としている。また、日本独自の仕様変更への対応も検討する。
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