トヨタ自動車は2022年2月9日、2021年度第3四半期(2021年4月1日〜12月31日)の決算を発表した。営業収益は前年同期比19.2%増の23兆2670億円、営業利益は同67.9%増の2兆5318億円、当期利益は同57.8%増の2兆3162億円で増収増益を確保した。
トヨタ自動車は2022年2月9日、2021年度第3四半期(2021年4月1日〜12月31日)の決算を発表した。営業収益は前年同期比19.2%増の23兆2670億円、営業利益は同67.9%増の2兆5318億円、当期利益は同57.8%増の2兆3162億円で増収増益を確保した。当期の連結販売台数は、前年同期比12.1%増となる609万6000台、販売に占める電動車比率は前年同期から4.8ポイント増の27.7%に上昇した。
営業利益では、販売台数の増加や金融事業の収益改善など営業面の努力が8750億円の増益に貢献した。原価改善は資材高騰の影響を吸収しきれず1650億円の減益、労務費や減価償却費が増加した諸経費も800億円の減益要因となった。為替変動の影響も増益に寄与し、4450億円のプラスとなった。これにより、前年同期比1兆239億円増の増益を確保した。為替やスワップの影響を除くと6300億円増の増益となる。
地域別にみると、為替変動の影響や販売台数の増加などの要因によって全ての地域で増益となった。販売台数は日本のみ前年同期から5.7%減の減少だったが、営業利益は前年同期比54.2%増のプラスだった。その他の地域の販売台数は北米で同7.2%増、欧州では11.9%増、アジアでは同31.8%増と増加している。
コロナ禍前の2019年4〜12月の連結営業利益は2兆393億円で、当期はここから4925億円増の増益だった。為替やスワップの影響を除いても2000億円増のプラスで、収益体質の改善が進んだとしている。地域別の営業利益を同様に比較すると、日本や欧州は横ばい、北米とアジアはコロナ禍の当期の方が増加している。
2021年度通期の連結販売台数は、前回見通しに対して3.5%減の825万台を見込んでいる。全ての地域で販売台数の見通しを下方修正した。ただ、連結販売台数の見通しは前期比では7.9%増となる。地域別の内訳をみると、日本では前期比6.8%減(14.5万台減)だが、北米は同6.8%増(15.7万台増)、欧州が同2.2%増(2.1万台増)、アジアで同20.3%増(24.8万台増)を計画する。
2021年度通期のトヨタ・レクサスの生産台数は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大や半導体の需給逼迫(ひっぱく)などを踏まえて前回の予想から50万台減の850万台を計画している。現時点で見込まれる部品の供給不足を全て織り込んだ上で、保守的に10万台程度少なく見込んでいるという。
通期の業績見通しは、営業収益が前期比8.4%増の29兆5000億円、営業利益が同27.4%増の2兆8000億円、当期利益が同10.9%増の2兆4900億円を見込む。営業収益は前回の予想から5000億円減に下方修正したが、営業利益と当期利益は据え置いた。為替レートを円安に見直したことや収益改善活動の積み上げが増益要因となる一方、販売台数の減少を織り込んで据え置いた。
営業利益は為替やスワップの影響を除くと前期から1350億円増加する計画だ。資材の高騰や労務費、減価償却、研究開発費など諸経費の増加が減益要因となるものの、台数や構成、金融事業の改善によって増益を確保する。
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