AIサポート機能を備えた内視鏡画像、レポート管理ソフトを発表医療機器ニュース

オリンパスは、AIサポート機能を備えた、クリニック向けの内視鏡画像、レポート管理ソフトウェア「Vivoly+」を発表した。診断に必要な画像を網羅しているか、適正であるかをAIが判断し、効率的な読影をサポートする。

» 2021年12月07日 15時30分 公開
[MONOist]

 オリンパスは2021年11月24日、国内初となるAI(人工知能)サポート機能を備えた、クリニック向けの内視鏡画像、レポート管理ソフトウェア「Vivoly+(ヴィヴォリープラス)」を発表した。併せて、Vivoly+のサブスクリプションサービスを発売した。

 Vivoly+は、食道から十二指腸までを対象に、診断に必要な内視鏡画像を網羅しているか、記録画像として適性であるかを確認するAIを搭載しており、医師の自己学習をサポートする。粘液や残渣などの付着、明るさ不足、空気不足などにより不適切な画像となっていないかをAIが確認し、結果を模式図上に表す。

キャプション AI画像解析結果画面のUIイメージ[クリックで拡大] 出所:オリンパス

 また、内視鏡検査に特化したレポート機能も搭載する。例えば、胃の模式図を添付して、その模式図や検査画像に生検箇所などをマーキングすることも可能だ。検査レポートを簡単に作成できるように、診断結果の記入は選択式となっている。

キャプション 左:レポート作成時のUIイメージ、右:検査レポートのイメージ[クリックで拡大] 出所:オリンパス

 Vivoly+は、クリニック内で完結する内視鏡検査だけでなく、地域住民の集団がん検診など、検査担当医師とは別の医師が二次読影をして検査精度を保証する対策型検診にも対応している。二次読影する医師は、対策型検診の膨大な記録画像から網羅性と適性を満たしている画像のみを効率的に読影することができる。

キャプション 「Vivoly+」の活用イメージ[クリックで拡大] 出所:オリンパス

 院内で完結する検査と対策型検査では、検査結果のレポートを記入するシステムが異なるため、両検査に関わる医師は煩雑なデータ管理に時間や手間を取られてしまう。Vivoly+は、内視鏡システムに医用画像を管理する際の標準規格DICOM連携ソフトウェアと組み合わせることで、内視鏡画像や検査レポートをクラウド上で管理でき、データ管理の効率化にも貢献する。

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