最高回転速度が毎分3万回仕様の高速ミーリング加工用主軸を発売FAニュース

DMG森精機は、高速主軸「speedMASTER」の新モデルとして、最高回転速度が毎分3万回仕様の「speedMASTER 30k」を発売した。高速ながらも22kWの高出力を有し、一般的な鋼材の荒〜仕上げまで幅広い加工に対応する。

» 2021年12月03日 07時00分 公開
[MONOist]

 DMG森精機は2021年11月11日、最高回転速度が3万min-1仕様の高速主軸「speedMASTER 30k」を発売した。横形マシニングセンタ「NHX 4000/5000 3rd Generation」、立形マシニングセンタ「NVX 5000 2rd Generation」、5軸制御立形マシニングセンタ「NMV 3000/5000 DCG」に搭載可能で、今後順次拡大していく。

 speedMASTER 30kは、高速ミーリング加工用主軸「speedMASTER」の新モデル。主軸最高回転速度が3万min-1仕様となっているため、さらなる高速加工で加工時間を大幅に短縮する。

 3万min-1と高速ながらも、高出力モーターにより、クラス最高の高出力(22kW)を有する。同社の2万min-1主軸と同様に、一般的な鋼材の荒〜仕上げまで幅広い加工に対応。加工時間の短縮により、CO2の排出量や消費電力を約24%削減する(2万min-1仕様を1年間で5000時間稼働した場合との比較)。

キャプション 高速ミーリング加工用主軸の新モデル「speedMASTER 30k」[クリックで拡大] 出所:DMG森精機

 クーラントが主軸内に浸入しないよう、主軸ラビリンス構造を強化したことで、耐久性を高めた。皿バネの長寿命化により長時間ツールクランプ力を維持するため、安定した加工ができる。

 また、主軸回転時の振動を抑制する高剛性ベアリングを採用。精度の高い加工で面品位が向上し、金型加工後の手作業による磨き作業を低減する。ベアリングには、焼き付きを防ぐ特殊素材を使用し、剛性を高めるとともに長寿命化している。ツールシャンク形式は、2面拘束で剛性に優れ高速回転に最適なHSK-A63を採用した。

 メンテナンス性にも優れる。主軸交換作業を大幅に短縮するカートリッジ構造を採用し、3年間の無償保証を提供する。

 speedMASTER 30kは、取り付けインタフェースが既存の1万5000min-1仕様と2万min-1仕様と共通のため、現在使用している工作機械の主軸を容易にグレードアップできる。

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