スパコンを活用したシミュレーテッドアニーリング利用サービスを提供量子コンピュータ

NECは、ベクトル型スーパーコンピュータを活用した、量子インスパイア型のシミュレーテッドアニーリング利用サービス「NEC Vector Annealing サービス」と量子コンピューティングの教育サービスを2021年11月から提供開始する。

» 2021年09月15日 14時00分 公開
[MONOist]

 NECは2021年9月1日、ベクトル型スーパーコンピュータを活用した、量子インスパイア型のシミュレーテッドアニーリング利用サービス「NEC Vector Annealing サービス」を発表した。量子コンピューティングの教育サービスと併せて、同年11月から提供を開始する。

 同サービスは、ベクトル型スーパーコンピュータ「SX-Aurora TSUBASA」上で、同社が研究、開発を進める量子アニーリング処理に適したアルゴリズムを組み込んだソフトウェアを動作させ、クラウドサービスとして提供する。

 このアルゴリズムは、実用場面で発生するさまざまな制約条件を利用して、組み合わせ最適化問題に対する解の探索範囲を絞り込める。これを大容量のメモリで行列計算するSX-Aurora TSUBASAで動作させると、大規模な組み合わせ問題を高速で処理可能になる。PaaS(Platform as a Service)型で提供されるため、ユーザーが直接シミュレーテッドアニーリングマシンを利用できる。

 また、同時に提供を開始する教育サービスでは、量子コンピュータの概要やシミュレーテッドアニーリングマシンの使用方法などを学習できる。量子コンピュータや量子アニーリングの概要を説明する企画、DX推進者向けの基礎コース、アニーリングマシンのツールや数理最適化を含めた使用方法が学べるシステムエンジニア向けの実践コースを提供する。

⇒その他の「量子コンピュータ」の記事はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.