フジクラは、日本ガイシ、e-peasと共同開発した、IoT機器向けメンテナンスフリー電源の評価サンプルの提供を開始した。周辺環境の微小な光エネルギーを電気に変換する色素増感太陽電池を用いており、安定的にDC3Vを出力できる。
フジクラは2021年8月23日、日本ガイシ、e-peasと共同開発した、IoT(モノのインターネット)機器向けのメンテナンスフリー電源について、評価サンプルの提供を開始したと発表した。
今回開発した電源は、周辺環境に存在する微小な光エネルギーを電気へと変換できるDSSC(色素増感太陽電池)を用いている。フジクラの高効率DSSCと日本ガイシの蓄電素子およびe-peasの電圧変換ICを一体化することで、安定的にDC3Vを出力するメンテナンスフリー電源の開発に至った。
同電源はサイズが44×85×4.5mmで、蓄電容量が100mWh(27mAh)、最大動作点電力が165μW(白色LED 200lx)となっている。
従来のIoT機器の駆動用電源は、電池の交換や点検が必要なため、運用コストがかかる、データ収集が中断されるといった課題があった。メンテナンスフリー電源はIoT機器の電池交換が不要なだけでなく、無線通信の信頼性向上に伴って必要となる電力量をカバーする。電源に余力が生じた際は、IoT機器上での演算処理も可能となる。
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