3万円のシャワーヘッドを買いましたオートモーティブメルマガ 編集後記

安い買い物ではなかったけど、買ったかいがありました。

» 2021年08月18日 12時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 この記事は、2021年8月18日発行の「オートモーティブ メールマガジン」に掲載されたMONOistの編集担当者による編集後記の転載です。


3万円のシャワーヘッドを買いました

 リモートワーク生活が1年半になり、家にいる時間が長いからという理由でさまざまなモノやサービスを生活に取り入れてきました(ソファ代わりの巨大なビーズクッション、膝の上でPCを使うためのクッション、光回線、フィットネスゲームができるNintendo Switch、活動量計としてApple Watchなど)。今回新しい仲間が加わりました。3万円のシャワーヘッドです。清水の舞台から飛び降りるような「清水買い」でした。

 シャワーヘッドはこだわらなければ数百円でも売っていますし、節水や塩素除去にこだわったとしても数千円で入手できます。そんなジャンルの製品に3万円もかけるのは、かなり勇気のいることでした。なぜ3万円もするシャワーヘッドが欲しかったのか。ウルトラファインバブルを試してみたかったのです。

 油性ペンで肌に書いた線を、シャワーの水だけで落とすテレビCMを見たことがあるという方もいらっしゃるかもしれません。ああいうタイプの商品です。毛穴や毛髪よりもはるかに小さな気泡によって汚れを落とすとうたっています。ウルトラファインバブル対応のシャワーヘッドを使うと、頭皮の汚れが落ちやすくなって抜け毛が減るとか、顔の毛穴が小さくなるとか、体臭が抑制できるとか、そんな体験談があふれています。

 なんとなく、美容分野に時々見られるマユツバな機能かな……と思っていましたが、単に小さい泡だというわけではなく、ISOで「ウルトラファインバブルとは何か」を定義されているという説明を見つけました。また、歴史は思ったよりも長く、トイレの清掃や道路インフラの洗浄、養殖カキなど魚類や農作物の生育、樹脂加工品の仕上げ洗浄などでも実績がある技術であることが分かりました。燃料タンクでウルトラファインバブルを発生させることで、エンジンの燃費を改善しようという研究も進められているようです。

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