今後、油機開発プロセスが目指す将来像については、シミュレーションをフル活用し、プロセスが連動、深化する開発プロセスの実現を描く。
「構想設計では、設計解探索シミュレーションを駆使し、最適設計、ロバスト設計を深化させていく。詳細設計では、高精度検証シミュレーションを駆使し、バーチャル試験を実現する。試験では、上流のシミュレーション結果を参照し、ポイントを押さえた試験とする。そして、このようなプロセスで蓄積されたデータを活用し、シミュレーション技術の向上を図り、ナレッジを深化させ、新たなナレッジとして開発プロセスに還元することを目指す」(横山氏)
また、コマツとして目指す開発プロセスの将来像としては、蓄積されたデータを開発プロセスに連動させて、次の開発に生かしていくことを掲げる。
横山氏は「車体開発部門とコンポ開発部門が、それぞれのデータとナレッジを、プラットフォームを介して共有し、プロセスを連動させる。開発のアウトプットとなる商品は、工場で量産され、工程データなどの工場稼働データが蓄積。車体が市場に出ると、車体の使われ方など車体稼働データが機械稼働管理システム『KOMTRAX(コムトラックス)』に蓄積される。また、施工データなどの稼働現場データも『SMARTCONSTRUCTION』で蓄積される。このようなコマツならではの開発プロセスを実現し、社会やお客さまの期待に応える商品を開発していきたい」と展望を述べる。
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