タッチパネル操作については、スタイラスペンモードの他、雨中でも指先での操作が可能な水滴誤動作防止モードや、手袋動作モードなどを用意し、さまざまな現場における利用場面に対応できるようになっている。液晶ディスプレイの輝度は、反射防止フィルムを装着した状態で平均択500cd/m2となっており、直射日光下でも高い視認性を確保した。標準バッテリーパック(電池容量3200mAh)の動作時間は約8時間で、大容量バッテリーパック(電池容量5580mAh)を使えば約14時間まで伸ばせる。
付加機能としては非接触IDカードの登録や認証に対応するNFC機能を内蔵している。オプションのバーコードリーダーは、タブレット端末に対して縦方向、横方向のどちら向きでも使えるようになっている。
その他の仕様としては、ディスプレイの解像度は1200×800画素、カメラの画素数はリアが1300万画素、フロントが500万画素。Wi-FiはIEEE 802.11a/b/g/n/acとIEEE 802.11r/k/v、Bluetoothはv5.1 Class1に準拠している。
パナソニック モバイルコミュニケーションズ 社長の武藤正樹氏は「25周年を迎えるタフブックだが、顧客起点の開発でカスタマイズを続けるとともに、2012年度からは用途に応じてタブレット端末、ハンドヘルド端末などラインアップを拡大してきた。頑丈ノートPCの世界シェアでは19年連続トップを維持し、累計出荷台数も680万台を達成した」と強調する。
今後タフブックは、保守や公共、製造、物流、流通といったさまざまな業界の現場で用いるエッジデバイスとしての展開を強化していく方針だ。「そのために各業界向けのアプリケーションを提供していく。特に、基幹システムとつなげて配送見える化を可能にするグループ会社のゼテス(zetes)のソリューションなどによって、現場プロセスイノベーションを拡大していけるだろう」(武藤氏)という。
また、タフブックの採用事例として、大型車両メーカー4社、乗用車メーカー8社などの国内自動車メーカーや、専用アプリケーションの開発も受託している国内運輸グループの事例などを挙げた。小売業界向けでは、頑丈ハンドヘルド端末である「FZ-N1E」を用いた、店舗での受発注業務、倉庫での棚卸業務などにサブスクリプション契約でアプリケーションを提供しているという。武藤氏は「タフブックの事業は、これまで通り、頑丈、高性能、軽さを追求した『エッジデバイス』に加えて、物流、流通向けを中心に『アプリケーション』の提供にも力を入れていく。さらに、セキュリティ長期サポートやモバイルデバイスマネジメント(MDM)サービスなどの『サービスサポート』も加えていく」と述べている。
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