パナソニックは頑丈フィールドモバイルとして展開する「TOUGHBOOK」シリーズの新製品としてデタッチャブルPCタイプのフラグシップモデルを発売する。製造現場や警察、消防領域などでの普及拡大を進め2017年度は前年度比20%増を目指す。
パナソニックは2017年7月5日、頑丈フィールドモバイルとして展開する「TOUGHBOOK(タフブック)」シリーズの新製品として、デタッチャブル(着脱式)PCタイプのフラグシップモデル「CF-33」(オープン価格、参考価格は税別43万6200円)を発表した。2017年9月下旬に発売する。
新製品の「CF-33」は、キーボード部を外してタブレット端末として単独使用も可能なデタッチャブルPCのフラグシップモデルだ。分離使用が可能な中でも堅牢性を確保し、120cmの落下試験を実施している他、IP65準拠の防塵防滴性能、MIL-STD-810G準拠の耐振動性能などを備えている。これにより、従来はタブレット端末とPCの2台で行わなければならなかった業務でも1台で対応可能となる。
この効果についてパナソニックでは「作業現場の業務革新と人の業務革新の両方を実現する端末だ」と強調。パナソニック コネクテッドソリューションズ社 モバイルソリューションズ事業部長の坂元寛明氏は「例えば、物流でトラックにタフブックを設置して荷物の運搬などを行う場合、運転中は問題ないが指定された家に荷物を届ける時に最後は手作業で運ぶケースなども生まれる。その際、配達員は別端末を持って移動する場合が多かったが、『CF-33』であれば1台で運転中から顧客宅に届ける場合までカバー可能になる」と利点について述べている。
タフブックの着脱式モデルは既に2016年3月に発売した「CF-20」がある※)。ただ「CF-20」は10.1型液晶パネルであるのに対し、「CF-33」は12.0型QHD(2160×1440ドット)液晶パネルを搭載し、より大画面化に対応している点が特徴である。
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さらに、過酷な現場環境における使いやすさを向上。屋外でも見やすい1200cd(カンデラ)/m2の高輝度液晶を搭載した他、静電容量式タッチパネルでありながら手袋装着時や水滴付着時でもタッチ操作を可能としている。バッテリーは着脱時に力を発揮できるようにタブレット部に2本搭載できるようにしており、ホットスワップ対応で約12.5時間の長時間駆動を可能としている。
OSにはWindows 10 Pro 64ビット、ストレージはSSD256GBを搭載する。従来モデルは本体質量は約4kgだったが「CF-33」ではキーボード部を含めて約2.76kg、タブレット部単体では1.53kgとしている。
現場ニーズに細かく対応できる拡張性なども確保。活用状況に応じて、バーコードリーダーやシリアルコネクター、USB2.0ポート、リアカメラ、ワイヤレスWANなどを、パナソニック神戸工場で出荷時からカスタマイズすることが可能である。
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