コロナ禍などで工場ではスマート化への意欲が高まり、さまざまな取り組みが加速しています。成果をどんどん出して取り組みを高度化させている企業がある一方で、なかなか成果が出せずに取り組みが広がらない企業が生まれています。MONOistではこうしたうまくいかない課題を整理し乗り越えるきっかけにしていただく狙いで「いまさら聞けないスマートファクトリー」という連載を展開しています。
その最新回では、人手作業のデータ化の難しさについて取り上げました。詳しくは記事の方をご覧いただければと思いますが、ポイントとしては、作業の邪魔にならないように自然な動作を勝手に(自動で)取れる仕組みが必要だと伝えています。
この記事を作るために、過去のうまくいった企業の取り組みや、いろんな方面での取材の内容などを振り返っていたのですが、日本の企業は工場の人手作業に限らず「記録(入力)の自動化」というものにもっと真剣に取り組んだ方がよいのではないかとあらためて思いました。そういう考えに至ったのは、スマート工場化や人手不足の面ももちろんありますが、昨今の品質不正問題でもよく出てくるトピックだからです。
- 人手作業のデータ化、ポイントは「自然に自動で」
成果が出ないスマートファクトリーの課題を掘り下げ、より多くの製造業が成果を得られるようにするために、考え方を整理し分かりやすく紹介する本連載。前回から製造現場でつまずくポイントとその対策についてお伝えしていますが、第6回では、人手さ作業のデータ化についてさらに掘り下げます。
- カイゼンは罰ゲーム? IoTを活用した現場改善の進め方
i Smart Technologiesは2020年6月10日、「『カイゼンが楽しく』〜罰ゲームではなくなったホントの話」をテーマにオンラインセミナーを開催。i Smart Technologies チーフコンサルタントの増田春輝氏が登壇し、IoT(モノのインターネット)を使った旭鉄工での現場改善の取り組みとそのポイントについて紹介した。
- 1700社以上に検査不正製品を納品した日立金属の調査結果、1980年代から常態化
日立金属は2021年1月28日、同社および子会社で発生した一部製品における検査結果の改ざんや不適切な数値記載などを受け、調査結果と再発防止策を発表した。調査報告書では1980年代から検査結果の改ざんが定例化してきた点や、複数工場にわたる不正が常態化していた点など数多くの問題点が指摘されている。
- 4931件は顧客の管理値外、11万件以上で不正検査を行った曙ブレーキの調査結果
曙ブレーキは2021年2月16日、同社の国内製造子会社で製造する自動車用ブレーキ製品における検査結果の改ざんや不適切な数値記載における、調査結果と再発防止策について発表した。不正検査は約20年にわたって行われ、対象製品に関係する全検査報告数の19万2213件数の内、半数以上となる11万4271件で不適切な行為が確認されるなど、組織として常態化していた問題点が指摘されている。
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