NVIDIAは、医療機器向けの高性能AI(人工知能)開発キット「NVIDIA Clara AGX」を発表した。開発したAIモデルを簡単に医療機器に導入できるように、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせている。
NVIDIAは2020年12月4日、医療機器向けの高性能AI(人工知能)開発キット「NVIDIA Clara AGX」を発表した。ハードウェアとソフトウェアを組み合わせており、医療機器メーカーやソフトウェア開発者、医学研究機関などが、開発したAIモデルを簡単に医療機器に導入できる。
NVIDIA Clara AGXは、AIコンピューティングプラットフォーム「Jetson AGX Xavier」をベースに、ネットワーク・インタフェース・カード(NIC)「Mellanox Connect X-6」、GPU「RTX 6000」、HDMI 2.0入力などで構成される。
医療器具では、GPU DirectやRDMAのストリーミングを介したアップストリームセンサーとGPU間の高帯域接続が必要とされる。同開発キットでは、Mellanox Connect X-6により、100Gと10Gイーサネットに対応。フルラインレートで、RTX 6000 GDDR DRAMへのGPU Directを可能にした。
また、Mellanox Connect X-6の統合スイッチに接続する2つのPCIe Gen4x8スロットを使用することで、カスタムのPCIeカードや追加のNICに対応する。このポートにより、RTX 6000 GDDR DRAMへ直接RDMAデータを転送できる。外部ホストへの接続や、カスタムカードを介した特殊な出力にも利用できる。
同開発キットには、OSやドライバのほか、コンテナランタイムや内視鏡検査、超音波検査のAIサンプルも含まれている。「Jetson」プラットフォーム上で直接構築することで、製品化までの全体的な開発時間を短縮できる。
なお、同社は、NVIDIA Clara AGXのパートナー開発者プログラムも提供しており、参加する企業、機関を募集している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.