スワニーは、デジタル設計と3Dプリント技術を用いて血管の質感を忠実に再現した「血管縫合剥離トレーニングキット」を開発した。実際の血管に近い質感で血管モデルを再現しており、複雑で繊細な手技が必要な血管縫合のトレーニングに活用できる。
丸紅情報システムズは2020年10月12日、血管の質感を忠実に再現した「血管縫合剥離トレーニングキット」の販売を開始した。スワニーが伊那食品工業、伊那中央病院と連携して開発したもので、血管の縫合や組織の剥離などのトレーニングに利用できる。価格は1万8500円(税別)。
血管縫合剥離トレーニングキットは、スワニー独自のデジタル設計と最新の工業用3Dプリント技術を活用し、外科医からの要望と監修を踏まえて開発した。実際の血管に近い質感で血管モデルを再現しており、複雑で繊細な手技が必要な血管縫合のトレーニングに活用できる。自動縫合器にも対応し、実際の血管切離と同じようにリアルな切離断端を形成する。
同キットには、直径10mmまたは8mmの血管モデルの他に、天然素材を原料とする伊那食品工業製の「可食性フィルム」を同梱する。少量の水で濡らした血管モデルにこのフィルムを巻き付けると、血管表面の薄い被膜を再現できる。血管周囲組織の剥離など、より細やかな手技のトレーニングに活用が可能だ。
スワニーは今後、この血管縫合剥離トレーニングキットと2019年4月に発売した「デジタルモールド・メディカル」による臓器モデルを組み合わせ、実際の術野に近い環境を再現したトレーニングモデルの作製を目指す。
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