「TOU」は、部屋の外を流れる風の動きを室内の壁で再現するものだ。「Aug Lab」とコネルの共同プロジェクトとして開発が進められている。磁力に反応する特殊な表面材と電磁石が等間隔に配置されたバックパネルの組み合わせで動きを作る。外の風の動きを画像や風力計などのセンサーデバイスで計測し、その動きを電気制御により部屋の壁に再現するという仕組みである。
「人々の生活がますます効率化へ進む中で、脳を弛緩させる“ボーッとできる”時間がますます少なくなっている。TOUは人工的、機械的に意図を持った演出から離れた不規則なゆらぎを再現する。これにより、脳に弛緩をもたらすことができる」と安藤氏は説明する。
「babypapa」は、3体1セットのコミュニケーションロボットで、連携し合うことでさまざまな反応をする。単純な動きで、歌ったり、笑ったり、泣いたり、子供向けの非言語コミュニケーションを可能としている。
腹部についたカメラで笑顔の瞬間や何気ない日常を記録する。撮影した写真はスマートフォン端末やタブレット端末で確認可能。GOCCOの開発協力により実現したという。安藤氏は「人と人の関係をより良くするコミュニケーションを実現するという発想で開発した」と述べている。
「CHEERPHONE」は、親機と子機の2つのセットで、親機にはマイク、子機にはスピーカーとLEDライトが搭載されている。会場に行けない人がアプリを通じて、子機を託す人を探し、マッチングした相手に子機を預け、託された人が会場に子機を持っていく。自宅などの離れた場所に居る人が親機を持って応援することで、会場の子機に「声」が届くというものだ。
「Aug Lab」では、2020年度も共同研究パートナーを募集している。「達成感」「没入感」「ポジティブ感情」「意義」「関係性」などをキーワードとして、人の能力や感性を引き出し、拡張することを重点的な取り組み課題とし、感性価値を高めることができるプロダクトやサービスのプロトタイピングを実施する。公募件数は2〜3件程度で、1件当たり300〜500万円の共同研究費用を用意する。応募締め切りは2020年5月29日だとしている。
 キーワードは「拡張」、“第3の腕”や“新たな歩行感覚”を作る未来型ロボット研究施設
キーワードは「拡張」、“第3の腕”や“新たな歩行感覚”を作る未来型ロボット研究施設 パナソニックの歩行トレーニングロボが“介護施設の人気者”になった理由
パナソニックの歩行トレーニングロボが“介護施設の人気者”になった理由 屋内の地図は天井にアリ? LiDARを5つ搭載するパナソニックの自律搬送ロボの安全性
屋内の地図は天井にアリ? LiDARを5つ搭載するパナソニックの自律搬送ロボの安全性 ITは便利です、でももっと大事なのは「人間の感性」なんです
ITは便利です、でももっと大事なのは「人間の感性」なんです 協働ロボット普及のカギは「用途別パッケージ」、2020年は“第3の道”にも期待
協働ロボット普及のカギは「用途別パッケージ」、2020年は“第3の道”にも期待 人手不足対策で完全自動化は逆効果、人とロボットの協力をどのように切り開くか
人手不足対策で完全自動化は逆効果、人とロボットの協力をどのように切り開くかCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
製造マネジメントの記事ランキング
コーナーリンク