アマゾン ウェブ サービス ジャパン(AWSジャパン)は、報道陣向けのオンライン勉強会を開催し、製造業界におけるAWSの取り組みについて説明した。
アマゾン ウェブ サービス ジャパン(AWSジャパン)は2025年11月13日、報道陣向けのオンライン勉強会を開催し、製造業界におけるAWSの取り組みについて説明した。
現在、日本の製造業は人材不足と技能継承が大きな課題となっており、これらを解決するソリューションについて多くの関心を寄せられている。AWSジャパン エンタープライズ技術本部 自動車・製造グループ 本部長の岡本京氏は「熟練技能者の引退が多くなっていて、技術継承が困難になってきている。また、指導ができる人材が不足しているというアンケート結果も出ている。DX(デジタルトランスフォーメーション)についても、世界と比べてかなり遅れている」と分析する。
加えて、生産性の向上や新たな事業展開の際には、脱炭素への取り組みと地政学的動向を踏まえたサプライチェーンの構築にも対応をしていかなければならず、人手が不足している中で、多くの課題に取り組まなければならないという状況に置かれている。
岡本氏は「AWSが流通や製品開発などの実業で培ってきた技術やノウハウを基に、これらのような日本の製造業が抱えている多くの課題を解決し事業変革を推進するソリューションを開発しており、実際に貢献している」と強調する。中でも、クラウドやAI(人工知能)技術を活用することで価値創出が可能な業務領域にフォーカスしており、多様なサービスを展開しているという。
AWSジャパンはクラウド/AI活用を推進するために、システム設計の指南や実際にAWSの機能に触れて体験してもらうハンズオントレーニングなど、顧客と“伴走”する形でさまざまな支援に取り組んでいる。岡本氏は「AWSのサービスの使い方が分からず手探り状態で導入した結果、想定した使い方にたどり着かなかったという問題がある。そのため、AWSではアーキテクチャの設計支援など、さまざまなサービスを提供している」と述べる。
新しい技術が登場した際には、実際のビジネスや業務でどのように活用するのかについて、先進的な技術デモを開発して提示することで、顧客の議論を促進する活動をしている。2025年11月19〜21日に東京ビッグサイトで開催予定の「IIFES 2025」の三菱電機ブースでは、情報を受け取ったエージェントAI側からアクションを起こして作業者の手間を削減する技術事例を披露予定である。
また、製造業を対象とする取り組みとして、産業向けパートナー認証プログラムやグローバルの技術情報発信にも注力している。2025年3月には日立製作所が日本国内では初めて、AWSの認証プログラム「AWS Industrial Data Fabric」を取得した。「この認証は、グローバルで標準的にAWSが推奨している。商機の獲得や日本からのビジビリティを上げていくという観点で益がある取り組みだと考えており、日本から世界に踏み出す部分の支援になっている」(岡本氏)。
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