2019年から日本のMaker Faireは地方開催を増やしている。2019年5月に「Maker Faire Kyoto 2019」(京都)、2020年1月に「Sendai Micro Maker Faire 2020」(仙台)、2020年2月には筑波大学や筑波出身のベンチャー企業関係者などによる運営委員会との共催で「Tsukuba Mini Maker Faire 2020」(茨城)が開催された。
2020年1月に仙台で開催された「Sendai Micro Maker Faire 2020」(撮影:筆者) [クリックで拡大]
その1つであるSendai Micro Maker Faire 2020では、「家庭ができてから都内のMaker Faireに気軽に参加できなくなったので、地元開催はうれしい」と話す出展者がいた。また、「Maker Faireの存在は知らなかったが、知人から紹介されて初めて参加した」という声も聞いた。日本最初のMaker Faireから12年が経過し、ライフスタイルが変化した出展者もいれば、Maker Faireもメイカームーブメントも知らない作り手もいる。2019年から始まった3つのMaker Faireは規模の差はあるにせよ、各地域に根付いたイベントとして今後も開催されていくだろう。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、2020年5月予定の「Maker Faire Kyoto 2020」が中止を発表。その代わりに1日のみのオンラインイベントを開催するとアナウンスしている。また、本家のMaker Faire BayAreaも開催を見送った。不測の事態に足を引っ張られている状況ではあるが、Maker Faireの文化とビジネスを両立する取り組みはこれからも続くだろう。