シーメンスは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大による世界的な医療危機に対し、3Dプリンタを活用したアディティブマニュファクチャリングネットワークを開設し、医療機関や医療機器メーカーから要請のあった医療用部品などの設計・製造を支援すると発表した。
シーメンスは2020年3月26日(現地時間)、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大による世界的な医療危機に対し、3Dプリンタを活用したアディティブマニュファクチャリング(AM)ネットワークを開設し、医療機関や医療機器メーカーから要請のあった医療用部品などの設計・製造を支援すると発表した。
AMネットワークでは、ユーザー、設計者、3Dプリントサービス事業者などをつなげ、医療用部品を素早く設計・製造することを狙う。このネットワークは世界中に開放され、データのアップロードから、シミュレーション、設計確認、出力処理、関連サービまでバリューチェーン全体を網羅するとしている。
医療用部品を必要とする医師や病院、その他機関と、設計者および3Dプリントサービス業者は、同日からAMネットワークに登録でき、無償で活用できる。
同時に、同社の設計者やエンジニアもAMネットワークに参加し、設計や3Dプリンタで出力可能なファイル形式への変換などを支援する。変換したファイルは、AMネットワーク上の提携企業の医療用3Dプリンタで出力できるという。
また、提携企業の多数の3Dプリンタに加え、シーメンスが保有する3DプリンタもAMネットワークに接続しており、必要に応じて医療用部品やスペアパーツなどを出力できる。さらに、他の3Dプリントサービス業者を使用して出力したい場合も、簡単にAMネットワークに追加できるとしている。
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