Formlabsは、医療機関などが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に対応できるよう支援を開始した。医療機関、プロバイダー、同社の顧客と連携し、検査キットや個人用防護具(PPE)などのパーツの設計、試作、製造を手掛けるFormlabsサポートネットワークを立ち上げた。
Formlabsは2020年3月22日(米国時間)、医療機関などが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に対応できるよう支援を開始したことを発表した。
既に多くの医療機関・医療関係者が、新型コロナウイルス対策の関連プロジェクトにおいて、同社の3Dプリンタおよび樹脂材料を使用し、不足する検査キットや個人用防護具(PPE)などのパーツのテストプリントを進めているとし、この流れを受けて同社は、新型コロナウイルス対策を支援する「Formlabsサポートネットワーク」を新たに立ち上げた。
Formlabsサポートネットワークは、医療分野におけるサプライチェーンの断絶や医療ニーズの高まりに対応するため、有志で同社の3Dプリンタを積極的に活用してくれる、医療機関、プロバイダー、同社の顧客をマッチングさせる取り組みである。
同社はこのサポートネットワークの下、臨床パートナーによる臨床評価が可能な状態の検査キットや個人用防護具などのパーツを提供するため、設計、試作、製造といった一連のプロセスを、医療関係者、政府機関、750人以上のボランティアと密に連携しながら進めているという。
現在、このスキームを用いて優先度の高いものから対応を開始。具体的には、検査キット用スワブ、フェイシャルシールドの調整ストラップ、シュノーケル用フルフェイスマスクを呼吸器に適合させるための変換アダプター、N95対応の呼吸器とマスクなどの設計、試作を行っており、病院および臨床パートナーと連携し、導入に向けた臨床評価などが進められている段階だとする。
臨床評価をパスしたパーツについては、同社およびコミュニティのリソースをフル活用することで、週に数千個単位で生産を行っていくとしている。なお、同社はこの発表に併せて、Formlabsサポートネットワークの取り組みの状況を随時確認できる専用Webページを新たに立ち上げている。
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