これまで各幾何公差を設定した部品の測定方法についても説明してきましたが、最大実体公差方式を用いた部品の測定方法は、3次元測定器により測定可能です。筆者の所属する企業では、個別受注生産で一品一様な部品となるため、この測定方法でもよいのですが、大量生産の場合、3次元測定器を用いていては時間がかかり過ぎてしまいます。
そこで使用されるのが「ゲージ(Gauge)」です。「検査ゲージ」と呼ばれるゲージは、
といった特長があります。このゲージについても、最大実体公差と幾何公差を考慮した上での、「ゲージを用いた設計の考え方」がありますが、ここでは割愛します。
さて、今回は幾何公差の種類の1つ「位置度」の説明を行う中で、最大実体公差方式の基本的な内容を解説しましたが、真直度、平行度、直角度、同軸度といった他の幾何公差についても、最大実体公差方式は適用可能です。筆者も引き続き学習と実践を行わなければなりません。皆さん、ぜひ一緒に勉強していきましょう。
次回は、残る幾何公差について説明を行います。お楽しみに! (次回に続く)
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