英国Raspberry Pi財団は「Raspberry Pi 4 Model B」のメモリ容量2GBモデルの価格を45米ドルから35米ドルに値下げすると発表した。2012年2月29日に「Raspberry Pi」を一般発売してから8年目の“誕生日”を迎えることを記念しての値下げとなる。
英国Raspberry Pi財団は2020年2月27日(現地時間)、「Raspberry Pi 4 Model B」のメモリ容量2GBモデルの価格を45米ドルから35米ドルに値下げすると発表した。2012年2月29日に「Raspberry Pi」を一般発売してから8年目の“誕生日”を迎えることを記念しての値下げとなる。これに合わせて、日本国内での販売価格(税込み)も5500円から4620円に値下げとなっている(KSYのWebサイト)。
Raspberry Pi 4 Model Bは2019年6月に欧米から販売がスタート。既存製品である「Raspberry Pi 3 Model B+」と比べて大幅な性能向上を果たすとともに、Raspberry Pi製品として初めてメモリ容量別の3製品をラインアップした。この時点での販売価格は、メモリ容量1GBモデルが35米ドル、同2GBモデルが45米ドル、同4GBモデルが55米ドルだった。
その後、技術基準適合証明・工事設計認証(技適マーク)の取得を経て2019年11月末から国内流通も始まっている。
今回の価格改定により、メモリ容量2GBモデルが35米ドルとなるものの、同4GBモデルは55米ドル、同1GBモデルが35米ドルで据え置きとなる。1GBモデルの販売は続けるが、より高性能の2GBモデルと同価格となるため事実上2製品に統合されることになる。
この35米ドルという価格は、8年前に発売された「Raspberry Pi 1 Model B」と同じ。Raspberry Pi 4 Model Bの発売時にメモリ容量別で3製品をラインアップする際にも、エントリーモデルとして1GBモデルを35米ドルに設定した。しかし「1GBモデルは35米ドルという価格のために性能を妥協しており、Raspberry Piが掲げてきた『デスクトップLinux PCとして最高の体験を実現する』という目的に対しては2GBのメモリが必要だった」(Raspberry Pi財団のブログより抜粋)という。
そこから2019年のメモリ価格の下落によって、2GBモデルの価格を35米ドルに値下げできるめどが立ち、今回の発表となった。Raspberry Pi 4 Model Bの2GBモデルと、8年前のRaspberry Pi 1 Model Bの性能を比較すると、CPU性能は40倍、メモリ容量は8倍、I/Oの帯域幅は10倍、画面出力の画素数は4倍になり、デュアルディスプレイなども実現している。
なお「インフレのおかげで2012年の35米ドルは現在の約40米ドルに相当する。つまり、これらの性能向上に加えて事実上5米ドルの値下げも実現できている」(同ブログ)ともしている。
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