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» 2019年11月28日 08時00分 公開

オムロンの腕時計型血圧計が日本でも発売、細い腕帯でも医療機器の精度ウェアラブルニュース(2/2 ページ)

[齊藤由希,MONOist]
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医療機器として正しく測定できることにこだわる

 医療機器としての精度を確保するには、正しい測り方で使うことが要求される。手首式血圧計は、手首の位置で心臓と同じ血圧を測定するため手首を心臓の高さまで上げる必要がある。手首が心臓の高さから離れれば離れるほど誤差が大きくなり、手首を体の横に下ろすなどの状態では正確に測定できない。

装着した方の手の肘を持ち、装着した手を反対の肩に添えるようにすると、自然と血圧計が心臓の高さになる(左)。充電時にクリップを取り付ける端子(右)(クリックして拡大)

 Heart Guideは、計測開始時に画面上で手首を心臓の高さにしやすい動作を表示し正しい姿勢になるようサポートする。また、本体に内蔵したジャイロセンサーで測定時の姿勢に合わせて腕が傾いているかを検知する。従来のタイプの手首式血圧計にも、測定時の姿勢が正しくないことを検出し、エラーとして処理する仕組みが取り入れられている。

 Heart Guideは歩数や睡眠時間も計測可能だ。睡眠時間は体動から推定する。計測データや体重はスマートフォン向けアプリ「Heart Advisor」で管理することができる。アプリはiOS版とAndroid版がある。血圧を1日8回測定した場合で2日間使用できるバッテリーを搭載している。携帯電話番号への着信や、SMS(ショートメッセージ)の受信をHeart Guideの画面で通知する機能もある。

 日本国内における“高血圧”は、収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上、もしくは血圧を下げる薬を服用している人と定義されている。国内には高血圧の人が4300万人いると推定され、このうち33%が高血圧であることを認知しておらず、治療も受けていない。高血圧であると認知しているが治療を受けていない人は11%とみられる。過半数が治療を受けているが、血圧のコントロールがうまくいっていない人は全体の29%を占めている。日中の血圧の変動を把握し、その人の血圧に影響を与えている要因を分析しやすくすることで、よりきめ細かく効果の高い高血圧治療が実現できるとオムロン ヘルスケアは見込んでいる。

 現時点では「高血圧治療ガイドライン」において、家庭で血圧を測る場合には上腕用を使うよう求めており、Heart Guideで記録した血圧の推移を医師に見せても治療の判断材料には採用されない。ただ、1日の血圧の変化に関するデータが蓄積し、生活習慣や体質、体型などさまざまな因子との関連の研究が進めば、将来的に治療につながるとしている。

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