カシオ計算機と信州大学との共同研究「イメージングデータを用いた皮膚がん診断ソリューション開発」が、日本医療研究開発機構の「先進的医療機器・システム等開発プロジェクト」に採択された。
カシオ計算機は2019年9月2日、信州大学との共同研究「イメージングデータを用いた皮膚がん診断ソリューション開発」が、日本医療研究開発機構(AMED)の「先進的医療機器・システム等開発プロジェクト」に採択されたと発表した。
皮膚がんである悪性黒色腫について、早期に適切な判断を下すのは難しいとされている。また、診断スキルの習得には長期間の経験を必要とする。
カシオ計算機は、2015年から、皮膚の腫瘍やホクロなどの色素病変を特殊な拡大鏡で観察する「ダーモスコピー検査」を効率的に学べるサービス「D'z IMAGE」を無償で提供している。同サービスには、同社がデジタルカメラ開発で培った画像変換技術を基にした、病変の構造や血管の分布状況を顕在化する技術が生かされている。
他にも、2019年5月に千葉大学と共同開発した、皮膚にレンズを直接当てて撮影する接写と通常の撮影が1台で可能なダーモカメラ「DZ-D100」や、信州大学と共同研究した画像管理ソフトウェア「D'z IMAGE Viewer」を発売している。
今回の採択を受け、カシオ計算機は、悪性黒色腫や類似疾患において、より高精度に良性、悪性が識別できるよう、AI(人工知能)による皮膚がん診断支援システムの開発をさらに加速していく。
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