ファナック、富士通、NTTコミュニケーションズの3社は2019年9月12日、工作機械業界の社内業務の効率化やサービスの高度化を実現するデジタル基盤として「デジタルユーティリティクラウド」を3社で共同開発することを発表した。
ファナック、富士通、NTTコミュニケーションズの3社は2019年9月12日、工作機械業界の社内業務の効率化やサービスの高度化を実現するデジタル基盤として「デジタルユーティリティクラウド」を3社で共同開発することを発表した。
ドイツのインダストリー4.0をはじめとする第4次産業革命の動きが加速する中、工作機械業界ではデジタル化に大きくシフトしようとしている。その中で保守診断などの共通化可能となるサービスや、社内業務の効率化などを個社別ではなく、業界全体でデジタル化する取り組みが今回の枠組みの狙いである。
「デジタルユーティリティクラウド」サービスでは、工作機械の稼働状況などの設備データ、モバイルデバイスなどで収集される作業ログなどの人的データ、そしてマニュアルや仕様書などの静的データをセキュリティ基盤で管理し、安全に利用できる仕組みを提供する。
集約されたデータをAIエンジンによりさまざまな目的に合わせて分析することで、サービスを利用する工作機械業界各社が、社内業務におけるコストや開発リソースを低減したり、顧客サービス高度化に活用したりできるようになるという。また、工作機械業界各社やITベンダーが開発したアプリケーションなどを工作機械業界各社の顧客向けに販売するためのストア機能も提供する予定としている。
ファナックが「FIELD system」などを含むエッジレイヤーでの知見から必要となる機能を企画。富士通は「FUJITSU Manufacturing Industry Solution COLMINA」を生かし、アプリケーションレイヤーを担当する。NTTコミュニケーションズはセキュアなデータ利活用を実現するICT基盤などを担う。3社では、2020年4月から同サービスを提供していく方針である。また将来的な合弁会社の設立なども視野に入れているという。
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