一方、Go!SCAN SPARKは、スキャンスピードと使いやすさを重視した3Dスキャナーだ。本体サイズは89×114×346mm、重量は1.25kg。旧機種の「Go!SCAN 20/50」と比べて、外観が大きく変化している。旧機種は持ち手を挟んで上に1つのカメラ、下にさらにカメラやプロジェクターなどを構える形状だったが、Go!SCAN SPARKはカメラの搭載数が3つに増え、かつストレートな縦型レイアウトになった。「縦型配置もスキャン性能の向上に寄与している」(Gagne氏)という。同製品にもメタルケースに収まったキャリブレーションプレートを備える(こちらでの校正完了時は「最適化されました」の表示のみ)。
Go!SCAN SPARKはスキャン精度を高めながら、より鮮明な色取得を可能にし、かつ黒色の取り込みを強化した。また、測定物にターゲットを配置しなくてもスキャン可能となった。スキャン中、スキャナーの位置を固定しなくてもよく、測定対象物を動かしても問題がない。さらに、セットアップが不要で、特別なトレーニングなしに簡単に操作できるという。「おそらく、子供でもすぐに使い方を覚えられるだろう」とGagne氏は説明する。
Go!SCAN SPARKは99本の白色光走査線を備え、1秒当たり150万測定値を取得可能だ。旧機種のGo!SCAN20/50は1秒当たりで55万測定値を取得可能だった。Go!SCAN SPARKのスキャン精度は0.050 mm、容積精度が0.050mm+0.150mm/m、解像度は0.1mm、メッシュ解像度は0.2mm。
Go!SCAN SPARKはターゲットの配置が不要となり、深くて小さな穴もスキャン可能になった。これにより、鋳造物の測定はもちろんのこと、食品関係にも活用できるようになったとし、Gagne氏は「食品メーカーが鶏肉の表面を測定して容積を算出するプロジェクトでGo!SCAN SPARKを活用している。鶏肉の加工工程によって工場が異なり、しかもそれぞれ違う国にあるので、測定データをやりとりして工場内のプロセス最適化に活用している」と、新たなユースケースについて紹介した。
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