オリンパスは、AIを搭載した内視鏡画像診断支援ソフトウェア「EndoBRAIN」を発表した。超拡大内視鏡で撮影された大腸内視鏡画像をAIが解析し、腫瘍あるいは非腫瘍の可能性などの診断結果を、数値でリアルタイムに表示する。
オリンパスは2019年3月8日、AI(人工知能)を搭載した内視鏡画像診断支援ソフトウェア「EndoBRAIN(エンドブレイン)」を発売した。日本医療研究開発機構(AMED)の支援のもと、昭和大学横浜市北部病院と名古屋大学大学院、サイバネットシステムの共同研究により開発した。
EndoBRAINは、オリンパスの超拡大内視鏡「Endocyto」で撮影された大腸内視鏡画像をAIが解析し、腫瘍あるいは非腫瘍の可能性などの診断結果を数値でリアルタイムに表示する。
約6万枚の内視鏡画像をEndoBRAINに学習させ、国内多施設において後ろ向き性能評価試験を実施したところ、感度96.9%、正診率98.0%という診断精度を得た。これは、専門医の診断結果に匹敵するという。
また、EndoBRAINは、「NBI(Narrow Band Imaging)」と「染色」の2つの観察モードを備える。NBI観察で得られる血管像や染色観察で得られる細胞核の画像をAIが解析して、腫瘍と非腫瘍の可能性を数値で表示することにより、診断の確信度を向上させる。
同ソフトウェアは、2018年12月6日にサイバネットシステムが医薬品医療機器等法の製造販売承認を取得。オリンパスが国内での独占販売権をサイバネットシステムから取得した。内視鏡分野のAI技術において、国内で初めて薬事承認を取得した製品となる。
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