日本メドトロニックは、重症心不全の治療に用いられる「植込み型補助人工心臓システム HVAD」の製造販売承認を取得した。ポンプ内部のインペラと軸部は非接触で、血球成分へのダメージを低減することが期待されている。
日本メドトロニックは2018年12月13日、重症心不全の治療に用いられる「植込み型補助人工心臓システム HVAD」の製造販売承認を取得したと発表した。
HVADは、世界47カ国で累計1万7000 例以上の患者に使用された実績のある磁気浮上型の遠心ポンプによる補助人工心臓だ。ポンプ内部のインペラ(羽根車)は、磁気および流体動圧浮上原理によりインペラの溝部分、上下、軸部との間に血液が流れ、インペラと軸部は非接触となる。これにより、血球成分へのダメージを低減できると期待されている。
容積は50cm3で、重量は160g(ドライブラインを除く)。小型の補助人工心臓でありながら毎分10l(リットル)までの流量の循環補助が可能だ。
HVAD植込み後は、ポンプの流量と消費電力を専用モニターに波形グラフで表示できるので、患者の状況変化を察知できる。また、直近30日間の作動状況の推移を解析レポートとして出力し、医療機関におけるフォローアップ時の情報として利用可能だ。
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