デンソーアイシンらの新会社、社名は「J-QuAD DYNAMICS」「BluE Nexus」製造マネジメントニュース

デンソー、アイシン精機、アドヴィックス、ジェイテクトは2018年12月26日、共同出資で立ち上げる新会社の概要を発表した。

» 2018年12月27日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 デンソー、アイシン精機、アドヴィックス、ジェイテクトは2018年12月26日、共同出資で立ち上げる新会社の概要を発表した。4社で立ち上げる自動運転の統合制御ソフトウェアを開発する新会社は「J-QuAD DYNAMICS(ジェイクワッド ダイナミクス)」、デンソーとアイシン精機が設立する電動駆動モジュールの開発会社は「BluE Nexus(ブルーイー ネクサス)」となる。両社とも、2019年4月の設立を予定している。

 ジェイクワッド ダイナミクスの資本金は5000万円。本社は東京都中央区で、開発拠点は本社と愛知県刈谷市に置く。ジェイクワッド ダイナミクスの社長は、デンソー 常務役員の隈部肇氏が務める。従業員数は170人となる。ブルーイー ネクサスの資本金も5000万円。愛知県安城市が本社となる。ジェイクワッド ダイナミクスの社長には、アイシン・エィ・ダブリュ 副社長の山口幸蔵氏が就く。

 出資比率は、ジェイクワッド ダイナミクスがデンソー65%、アイシン25%、アドヴィックス5%、ジェイテクト5%となる。ブルーイー ネクサスはデンソーとアイシン精機の折半出資だ。

 連携に至った背景には、「勝ち負けではなく生きるか死ぬか」が懸かった、100年に1度といわれる環境の変化と競争激化の中で、4社の総力を結集して自動運転車と電動車の普及に貢献しようとする狙いがある。

 ジェイクワッド ダイナミクスでは、4社が持つ自動運転技術や車両運動制御に関する技術や知見を持ち寄り、大規模かつ複雑な制御ソフトウェアの開発に対応する。新会社は、株主である4社から受託する形で制御ソフトウェアの開発を行う。開発した制御ソフトウェアは4社に供給し、自動車メーカーにコンポーネントと統合ECUをセットで納入できるようにする。

 ブルーイー ネクサスは、トランスアクスルとモータージェネレーター、インバーターをパッケージ化した駆動モジュールを手掛ける。ここでもデンソーとアイシン精機が持つ強みを結集するとしている。ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車、燃料電池車、電気自動車といった幅広い電動化ニーズに対応できるラインアップをそろえる計画だ。電気自動車の市場が急拡大することが見込まれる中国を始め、世界各国への展開を目指す。

 ブルーイー ネクサスでは、自動車メーカーのエンジンに合わせる適合開発まで含めて対応する。アイシン精機とデンソーは、ブルーイー ネクサスが開発した駆動モジュールの生産を受託する。

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