AIが腫瘍性ポリープの可能性を判断する大腸内視鏡診断支援ソフトウェア医療機器ニュース

サイバネットシステムは、AIが腫瘍の可能性をパーセンテージで医師に提示する大腸内視鏡診断支援ソフトウェア「EndoBRAIN」を開発した。専門医に匹敵する精度で、腫瘍性ポリープの識別ができる。

» 2018年12月26日 15時00分 公開
[MONOist]

 サイバネットシステムは2018年12月10日、AI(人工知能)が腫瘍の可能性をパーセンテージで医師に提示する、大腸内視鏡診断支援ソフトウェア「EndoBRAIN(エンドブレイン)」を開発したと発表した。

 EndoBRAINは、大腸内視鏡診断においてAIが前がん病変の腫瘍性ポリープと非腫瘍性ポリープを推測し、腫瘍の可能性を提示するソフトウェアだ。検査中に医師は、切除する必要のある腫瘍性ポリープか、切除する必要がない非腫瘍性ポリープかを判別する必要があり、同ソフトウェアが医師の病変の診断予測を補助する。

 AI分析には、機械学習の一つサポートベクターマシンと、オリンパスが開発した超拡大内視鏡「Endocyto(エンドサイト)」が撮影した高精細画像を利用し、大腸の内視鏡画像情報をコンピュータ処理することで、画像から腫瘍および非腫瘍の可能性をパーセンテージで出力する。Endocytoは520倍の拡大倍率を持ち、細胞レベルでの生体内観察が可能な画像を撮影できる。

 サポートベクターマシンは、事前に教師データとして学習させた腫瘍性ポリープか非腫瘍性ポリープかを識別した約6万の症例画像を基に、検査中の画像の鑑別を行う。臨床性能試験では、専門医に匹敵する正診率98%、感度97%の精度で識別できることを確認している。

 同月6日には、医薬品医療機器等法に基づき、クラス?・高度管理医療機器として承認を取得。今後、オリンパスと協業の上、販売を開始する予定だ。

photo 「EndoBRAIN」の処理イメージ(クリックで拡大) 出典:サイバネットシステム

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