スマートショッピングは、同社が開発したIoT(モノのインターネット)デバイス「スマートマット」が、Amazon.co.jpが提供を始めた自動で消耗品を再注文するサービス「Amazon Dash Replenishment(Amazon DRS)」に対応したと発表した。
コンシューマー向け日用品のネット通販価格比較サイトを手掛けるスマートショッピングは2018年12月5日、同社が開発したIoT(モノのインターネット)デバイス「スマートマット」が、アマゾン(Amazon)の日本のEコマースサイト(Amazon.co.jp)が同日から提供を始めた自動で消耗品を再注文するサービス「Amazon Dash Replenishment(以下、Amazon DRS)」に対応したと発表した。
スマートマットは、消耗品をはじめさまざまな物品の重量を計測/監視し、減少した重量を基に在庫の自動発注を行えるIoTデバイスだ。単三電池4本で約1年間動作し、データの送受信はWi-Fiで行うため完全なケーブルレスな機器となっており、設置や管理が容易なことが特徴になっている。同年10月15日の発表から、オフィスや飲食店、工場、倉庫、小売、病院などさまざまな業種向けの法人向けソリューションサービスとして展開を始めている※)。
※)関連記事:Wi-Fiの付いた重量計がIoT機器に、消耗品の在庫管理と自動発注を実現
一方、Amazon DRSは、インターネットに接続されたIoTデバイスと連携することで、少なくなった消耗品を自動で再注文するサービスだ。ボタンを押すことで消耗品などを発注できる「Amazon Dash Button」の機能が、ボタンを押す代わりにIoTデバイスが消耗品の残量を検知して発注するサービスになったと考えると分かりやすい。Amazon DRSは既に米国や欧州ではサービスインしており、サムスン電子(Samsung)、GE、ハイアール(Haier)、ブラザー工業、HP、エプソン、イリー(Illy)、東芝、シャープ、ボッシュ(Robert Bosch)、シーメンス(Siemens)などがAmazon DRSに対応した製品を市場投入している。そして、日本のAmazon.co.jpでは、2018年12月5日にサービスを開始することとなった。
スマートマットの特徴は設置や管理の容易さだけでなく、クラウド側でメールやFAX、外部システムと連携して、顧客の求める形で消耗品の自動発注を行える点にもある。今回は、Eコマース市場で高いシェアを持つAmazon.co.jpのAmazon DRSに対応することで機能拡充を果たした格好だ。
今回のAmazon DRS対応では、水、お茶、コーヒー、紅茶、炭酸飲料などのドリンク類に加えて、掃除用品、消毒液、ウェットティッシュなどの日用品から約150商品を選べるようになる。対象顧客としては、中小企業のオフィス、飲食店、ホテルなどの発注担当者になる。スマートショッピング 代表取締役の林英俊氏は「Amazon.co.jpは業務用ストアを拡充しており、かなりの品ぞろえが見込めるだろう。当初はドリンク類中心だが、選択可能商品も工場向けや物流向け、病院向けなど拡充していきたい」と語る。
なお、従来のスマートマットの商品登録では、商品の画像や、商品1個当たりの重量、もしくは満タン時の重量などを個別に設定する必要があった。Amazon DRS対応の商品から選ぶ場合には、Amazon.co.jpに登録されている商品の画像や重量データを自動的にインポートするようになっているため、設定作業がより容易になっている。ただし、在庫状況の情報はパーセンテージ表示しか選択できない。「Amazon DRSでは、スマートマットによる自動注文から24時間後に発注が確定するので、それまでにキャンセルするなどの対応も可能だ」(林氏)。
新機能が加わったスマートマットだが、価格に変更はない。重量の計測/監視を行うスマートマットの機器本体をはじめとする初期費用が20万円から(2019年3月末までは5万円のキャンペーンを実施)、機器1台当たりのレンタル費用とサービス利用料が月額500〜1000円(購入台数でディスカウント)となっている。
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