ディヴァースは、東日本電信電話が提供する施設「スマートイノベーションラボ」で、AIとVRを用いた実証実験を開始した。建築デザイン業務の最適化や、コンクリートなどのひび割れ検出・予測などによるインフラ点検の自動化を目指す。
ディヴァースは2018年6月28日、東日本電信電話(NTT東日本)が提供する施設「スマートイノベーションラボ」で、AI(人工知能)とVR(仮想現実)を用いた実証実験を開始したと発表した。AIとVRを活用した建築デザイン業務の最適化や、コンクリートなどのひび割れ検出、予測、ビジュアライズ化によるインフラ点検の自動化を目指す。
実験では、建築デザイン業務を最適化するため、3Dモデルに対する深層学習を用いた認識を実施。これをVRに適用することで、AIはVR内に表示される物体を識別し、その物体を操作できるようになる。さらに、自然言語処理と組み合わせることで、音声による指示でVR内の3Dモデルや建築デザインを確認・修正するシステムの実用化を進める。
また、インフラ点検の自動化に向けた取り組みでは、ドローンなどで取得した画像を基に高解像度の2D画像と3Dモデルを生成し、これらのデータを学習させてコンクリートのひび割れなどの自動検出と予測を実施した。従来は損傷個所ごとに記録されていた写真や損傷状況をVRにマッピングできるため、視認性が向上し、インフラの自動点検と作業工数の削減につながることが期待されるという。
同社は今後、NTT東日本通信ビルまたはデータセンター内のサーバに3Dモデルや点群データなどによる機械学習の結果を格納し、エッジコンピューティングとVRの連携を図るとしている。
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