LEDシーリングライトの生産ラインでは多関節ロボットが8台稼働するなど、いずれもロボットを活用した生産性の高い自動化ラインを実現。基板の組み込みから検査、梱包までを一貫して行うことで、高品質のLED照明を安定的に供給し、増加する需要に対応できる生産体制を確立している。
基板実装ラインではエアーリフロー装置などを導入し、LED基板基材の搬入から、表面実装、ハンダリフロー、点灯検査、組み立てなどの作業を行う。また、LED照明製造ラインはエージング(実負荷試験)、絶縁耐圧や照度などの性能検査をライン上で行う他、AGV(無人搬送車)を活用することで効率的な生産を行い、品質の保持と自動化を両立しているという。生産能力は、各品目最大で週間7000台だという。
自動倉庫にはクレーン18台、入出庫コンベヤーライン一式(自動倉自動倉庫棟部分の1〜5階)、垂直搬送機一式(同1〜6階)などの設備も導入されている。
現在、LED照明は中国の大連工場で全体の8割、鳥栖第2工場(佐賀県鳥栖市)で2割を生産しているが、つくば工場の完成で、国内の生産比率を3割(つくば工場2割、鳥栖第2工場1割)とする計画だという。国内比率を引き上げ、2017年度340億円だったLED照明事業の売り上げをさらに拡大する計画を示す。
同工場は今後、LED照明、家電製品、法人向け建築内装資材を供給する物流拠点としても活用の幅を広げる計画だ。同工場のこれら製品の販売計画(出荷額)は初年度200億円を見込む。なお工場の新規雇用人数は現在50人、2019年度50人を採用する予定だ。
物流に関してはB2Cビジネスの製品の出荷は埼玉工場がメインとなる。つくば工場はB2Cの事業を中心にLED照明関連、家電、そして現在力を入れている建装関連製品を扱う。建装製品には天井点検口、階段手すり、消火栓扉、OAフロア、タイルなどがある。現在商品開発や品ぞろえを進めており、LED照明と一緒に提案することに取り組んでいる。つくば工場はフロア面積にまだ余裕があり「今後、新しい設備、ビジネスを広げられる可能性を秘めた工場だ」と大山氏は述べている。
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