パナソニックとアスターは次世代産業用モーターの共同開発を行う。アスターの持つ成形コイル技術とパナソニックのモーター要素技術などを組み合わせることで高効率化を実現し、20%以上の小型化を目指す。
パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社(以下、パナソニック)とアスターは2018年4月16日、次世代産業用モーターの共同開発を開始することを発表した。
工場での自動化やロボット活用の拡大などを背景に産業用モーターの需要は拡大する一方で用途が多様化しており、従来以上に小型化や高効率化を求めるニーズなども高まっている。今回の協業では、こうしたニーズに応える小型・高効率の次世代産業用モーターを開発するもの。
アスターが保有する高密度成形コイル技術と、パナソニックが保有するモーター設計技術や材料技術などを組み合わせることで、従来(現行品)比20%以上の小型化と10%以上の損失改善を実現することを目指す。
成形コイルは板状の導体を積層してコイルを構成するためコイルの自由な設計が可能となる。最適に設計された成形コイルでは、従来コイルの占積率(コイルスロット面積に占める導体の割合)が55%前後であるのに対し、90%の占積率を実現できる。このため30%の抵抗値低減、20%の高放熱化などが可能となり、小型化と損失改善などが可能だとしている。
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