メンター・グラフィックスは、インダストリー4.0アプリケーション向けの包括的な組み込みソフトウェアフレームワーク「Mentor Embedded IoT Framework(MEIF)」を発表した。
メンター・グラフィックス(Mentor Graphics)は2018年2月23日、インダストリー4.0アプリケーション向けの包括的な組み込みソフトウェアフレームワーク「Mentor Embedded IoT Framework(MEIF)」を発表した。クラウドベンダーに依存せず、スマートデバイスの開発やセキュリティ保護・管理を支援するように設計されたものだ。
MEIFは、クラウドベンダーが提供する組み込みSDK APIを補完・拡張するように定義したインタフェースを備えている。アマゾンウェブサービス(AWS)、Eclipse IoT、Azure、MindSphereなどの主要クラウドサービスのバックエンドと、インダストリー4.0ネットワークの統合を助ける機能を持つ。
具体的には、バックエンド通信を支えるサービスとアプリケーションを幅広くサポート。デバイス認証とプロビジョニング、コンフィギュレーションと制御、監視と診断、ソフトウェアの更新とメンテナンスなどに対応する。
他にも、インダストリー4.0向けのスマートデバイスの信頼性やアップタイム、全体品質を管理するための機能も搭載。OSの健全性監視と診断、利用可能なメモリ/CPU使用率のレポート、システムプロファイリング、警告/イベントのサポートなどが可能になる。
設計に拡張性を持たせているため、メーカー独自の診断を統合・実行することも可能だ。別途提供するMentor Embeddedツールを使用し、コネクテッドデバイスのリモートプロファイリングを実行できる。OSに非依存のため、Armやx86を含む全てのプロセッサアーキテクチャに対応する。
セキュリティ保護機能として、Mentor Embeddedランタイムプラットフォームが組み込まれている。同プラットフォームは、ハードウェアベースの「信頼の根源(Root of Trust)」と、ソフトウェアによる「信頼の連鎖(Chain of Trust)」により、デバイス電源投入時からセキュリティを高めるものだ。MEIFはこれをクラウドへと拡張し、安全なデバイス実装、バルクデータアップロード、デバイスソフトウェア更新とデバイス管理を助けてくれる。
加えて、アーティファクトの署名/暗号化/パッケージ化を行うGUIベースユーティリティーが含まれている。GUIベースユーティリティーで処理したアーティファクトは、デバイスに送信され、安全に検証・認証してから組み込みデバイスへと適用される。
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