電通国際情報サービスは、同社の関連会社が保有する産業用ロボット故障予知分析アルゴリズムをマイクロサービス化して、米GEのIoTプラットフォーム「Predix」に無償で公開した。
電通国際情報サービス(ISID)は2018年2月7日、同社の関連会社米プレディクトロニクスが保有する産業用ロボット故障予知分析アルゴリズムを、米GEのIoT(モノのインターネット)プラットフォーム「Predix」に無償で公開した。
今回、ISIDがマイクロサービス化して公開した分析アルゴリズムは、電流値や回転角速度といった産業用ロボットの稼働データを基に、ロボットの「健康状態」を分析するものだ。健康状態とは、あらかじめ設定した正常値と実際の稼働データの乖離幅を導き出すことで、故障の可能性を独自アルゴリズムで数値化した指標となる。
ロボットへ入力する情報は、一般的に広く用いられている稼働データを活用する。そのため、ユーザーは取り扱いメーカーを問わず、現在保有している稼働監視システムなどに故障予知アルゴリズムを組み込むことができる。
同サービスは、産業用ロボットの中でも主流を占める6軸機構までのロボットアームを対象とする。Pedixでの無償公開は2018年5月中旬までを予定。アルゴリズムは無料だが、別途Predixの利用料が必要になる。
IoTやロボティクス技術活用によるものづくり改革が進む中、故障予知技術への要求が高まっている。しかし、自社設備に合わせた故障予知分析アルゴリズムを開発するために必要なデータサイエンティストを育成したり、外部から調達したりすることは困難だという課題があった。
故障予知は前提、“真の予兆保全”を実現するために必要になるもの
製造業のサービス化、予兆保全は単なる「はじめの一歩」
計画保全と品質保全で工程の信頼性と保全性を目指す
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