CES 2018のもう1つのポイントは5G、AI、IoT(モノのインターネット)の融合である。インテル(Intel)は、180度カメラ/360度カメラを多数設置して同時撮影することで、映像を2D(Pixels)ではなく3次元(Voxels)データとして記録する「Intel True VR」を発表した。視点移動などを自由自在に行えることを特徴としている。
インテルは2018年2月開催の平昌オリンピックで、Intel True VRを活用した動画を配信する。同オリンピックでは、5Gの実証試験運用も行われることから、大容量コンテンツを5Gで配信する初の本格的な取り組みになる。吉岡氏は「ビジネスとしてなかなかスケールしないVR(仮想現実)の試金石になる取り組みになるだろう」と述べる。
ま、自動運転技術で重要な役割を果たすといわれているV2X(Vehicle to X)通信や、スマートシティーにおけるデータの可視化などでも5Gの活用が期待されている。
中国の都市部で急速に普及しているモバイル決済によるキャッシュレスムーブメントも注目を集めているという。「新興国は銀行の有人店舗やATMといった金融インフラが整備されていないこともあり、キャッシュレスが採用されやすい。中国だけでなくケニアなどでも広がっている」(吉岡氏)。
この他、人間の能力を超えるオーグメンテッドヒューマン(Augmented Human)にも注目が集まった。聴覚向上イヤフォン、翻訳イヤフォン、外骨格パワードスーツなどが展示された。
吉岡氏は「CES 2018では、全てのモノがデータ化/デジタル化されたライフスタイルが見え始めた。それらをけん引するのが5Gの登場とAIの発展ではないか」と述べている。
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