雇用主からの支援と自己負担によるスキルアップ――日本はともに最下位キャリアニュース

ランスタッドホールディング・エヌ・ヴィーが、世界33の国と地域の労働者を対象にしたワークモニターの調査結果を発表。スキルアップについて、雇用主からの支援と自己負担での実施意欲が、日本はともに最下位だった。

» 2017年12月04日 09時00分 公開
[MONOist]

 オランダの総合人材サービス会社、ランスタッドホールディング・エヌ・ヴィーは、2017年11月17日、ワークモニターの調査結果を発表した。

 ワークモニターは、同社が年に4回実施し、労働市場の動向に関するグローバルトレンドを調査するものだ。世界33の国と地域において、週24時間以上勤務する18〜65歳の労働者を対象とする(自営業を除く)。

 今回の調査では、労働者のスキルアップについて、グローバルと日本で差が見受けられた。

 求められるスキルの変化に後れを取らないよう、常にスキルアップが必要と感じている労働者は、グローバル平均で72.1%、日本の平均は83.7%だった。この回答に、男女で目立った開きはなかった。

photo (クリックで拡大)出典:ランスタッドホールディング・エヌ・ヴィー

雇用主からの支援と自己負担、日本はどちらも最下位

 スキルアップについて、雇用主から何らかの支援を受けていると回答した割合は、グローバル平均の66.0%に対し、日本平均は41.2%と低かった。また、自分で費用を負担してでもスキルの向上に意欲を持つ人は、グローバルで67.7%、日本平均は42.2%だった。

 なお、雇用主からのスキルアップ支援と自己負担での実施意欲は、調査を実施した33の国と地域の中で、どちらも日本が最下位だった。

photo (クリックで拡大)出典:ランスタッドホールディング・エヌ・ヴィー
photo (クリックで拡大)出典:ランスタッドホールディング・エヌ・ヴィー

 これを男女差(男性平均−女性平均)で見ると、グローバルは、雇用主からのスキルアップ支援と自己負担での実施意欲ともに、ほとんど差がなかった。

 一方、日本は男女で大きな差があり、雇用主からの支援では「ワークショップ、セミナー、カンファレンスへの出席」がグローバル平均の−1.6%に対し、8.7%だった。「勉強、トレーニング、教育」は、グローバル1.1%に対し、日本が7.1%。日本では、男性の方が勤務先からスキルアップ支援を受けていることが分かった。

 また、雇用主から支援されていることはないと回答した人は、グローバルの−4.4%に対し、日本は−12.3%と、女性への支援はグローバルの約3倍近く低かった。

photo (クリックで拡大)出典:ランスタッドホールディング・エヌ・ヴィー

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