一方で、もう1つの柱として「8K World」の拡大にも取り組む。8Kは横7680×縦4320画素で、フルハイビジョンテレビ(1920×1080画素)の16倍の画素数を持つ。8Kの価値についてシャープ 取締役執行役員 8Kエコシステム戦略推進室長 西山博一氏は「単純に画素数が増えたというだけではなく、16倍の情報量があると考えるべきである。圧倒的なリアリティーを再現できるとともに、従来見えなかったものが見えるということで、新たな用途が生まれる」とその価値について述べている。
シャープでは「8Kエコシステム」として、コンテンツの作成から加工、配信、表示までの一連のソリューションをエコシステムとして展開していく方針を示す。シャープ自身はディスプレイ技術が強いが「シャープが保有していない領域については積極的にアライアンスを進めていく」と西山氏は述べている。
8Kの産業利用としては、カイロスと提携し8K硬性内視鏡システムなどを展開。8Kの高精細画像を生かして、内視鏡手術の効率性や安全性を向上することができたという(※2)。西山氏は「医療や放送だけでなく、さまざまな領域で8Kエコシステムが展開できると見ている。産業用エコシステムをドライブするような8Kの活用を推進していく」と述べている。
(※2)関連記事:8K映像の内視鏡で遠隔医療、据え置き画質の超音波画像をモバイルで
70型8K対応液晶テレビについては、日本、中国、台湾、欧州の4極で展開。日本では2017年12月1日発売予定だが、2017年10月2日から予約を開始。「発売までに200台は受注したい」(西山氏)としている。
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