ラティス・テクノロジーは、図研と配線設計ツール「XVL Studio WR」を共同開発した。実機がなくても設計段階の3Dデータで配策経路検討ができ、製造段階で発生する問題を未然に防げる。
ラティス・テクノロジーは2017年7月5日、図研と産業機器のケーブル配策経路検討を直感的に行う配線設計ツール「XVL Studio WR」を共同開発したと発表した。同月より図研が販売を行い、価格は250万円からを予定している。
XVL Studio WRは、同社と図研が共同開発した軽量3Dデータ「XVL」を用いて3D配策検討を行う。製品の3Dデータに、図研の電気設計CAD「E3.series」から回路情報などを継承することで、直感的な3D配策設計/検討が可能になる。実機がなくても設計段階のデータで配策経路検討ができ、製造段階で発生する問題を未然に防げる。また、XVLは大容量3Dデータを軽快に扱えるため、3D CAD操作に不慣れな作業者でも容易に操作できる。
モジュールへの電源供給や、モジュール間の通信のために多数のケーブルが使われる産業機械や半導体製造装置などのメカトロ製品では、近年、設計に3D CADが使われることが多い。しかし、ケーブルは製品を構成する複数のモジュール間をつなぐ形で設計するため、データが非常に重くなる。そのためケーブル引き回しは実機を用いて検討する企業が多く、問題発見のタイミングが遅れ、製造段階で手戻りの原因や納期を短縮できないなどの課題があった。
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