トヨタ自動車が診断通信機能の推奨テストツールとしてベクターのECUの開発・テストツール「CANoe.DiVa」を選定した。
ベクター・ジャパン(以下、ベクター)は2017年7月12日、トヨタ自動車が、故障診断などを行う診断通信(Diagnostic Communication)機能の推奨テストツールとしてベクターのECUの開発・テストツール「CANoe.DiVa」を選定したと発表した。
トヨタ自動車向けにECUを開発するサプライヤーは、CANoe.DiVaを使用することで、テストモジュールとテスト仕様の自動生成、テストの自動実行、テストレポートの自動生成が行えるようになる。ECUの診断通信機能の評価手順を標準化するとともに、工数の大幅削減を図れるとしている。
ベクターは、診断通信仕様の誤解釈を防ぐため、診断通信に必要な仕様をマシンリーダブルな形式で記述し、データベース化することを提案している。診断通信のデータベースと、自動車メーカーの評価規定をカバーしたCANoe.DiVaの「OEM Extension」を組み合わせることにより、テストモジュールとテスト仕様書を自動生成できるようにする。
ベクターはトヨタ自動車の診断通信仕様のデータベース作成を支援するとともに、トヨタ自動車向けのOEM Extensionを開発。これにより、トヨタ自動車向けのECU開発で要求されるテスト環境の構築が容易になる。テストとテストレポートの生成が自動で実行できるため、診断通信機能の評価工数を削減できる。診断仕様や評価規定の更新に合わせてOEM Extensionのアップデートも実施する予定だ。
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