シャープは、敷地内を自律走行し周囲360度を常時撮影するクルマ型の屋外自律走行監視ロボットを米国で発売した。
シャープは2017年7月3日、工場や倉庫などの敷地内を自律走行し、周囲360度を常時撮影して監視するクルマ型の屋外自律走行監視ロボット「SV-S500」を米国で発売したと発表した。2017年6月に発売し既に米国の大手警備会社U.S.Security Associatesに納入しているという。
「SV-S500」は、GPSを利用して現在地を把握しながら、あらかじめ設定された巡回ルートを自律走行する監視ロボットである。本体前方のPTZ(パン・チルト・ズーム)カメラと、前後左右に搭載された4台の広角カメラで本体の周囲360度を常時撮影する。その映像をリアルタイムで監視ルームに送信することで、警備員は監視ルームから敷地内の様子を自由に遠隔監視できる。これにより巡回警備の負荷軽減を実現するという。本体にはスピーカーとマイクを搭載しており、不審者発見時には監視ルームから問いかけたり、サイレンを鳴らしたりすることも可能である。
一方で、安全機能も搭載しており、一定距離内の人や物を検知すると自動減速または停止する。パーソナルケア(生活支援)ロボットの安全性に関する国際規格「ISO 13482」の認証も取得しているという。
大きさは、アーム部分の格納時は、幅860×奥行き1470×高さ1310mm。質量はバッテリーを含めて210kgである。最高速度は時速約5kmで、非舗装エリアでも70mmまでの凸凹であれば走行可能だという。
シャープでは今後、警備会社の他、工場や倉庫、データセンター、空港、湾岸設備など、広大な敷地を持つ企業や施設への提案を進めていくとしている。
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