川重テクノロジーは「第28回 設計・製造ソリューション展(DMS2017)」に出展。川崎重工業の双腕ロボット「duAro」と三次元メディアのばら積み部品のピッキングを組み合わせ、基板組み立てを行うデモを披露した。
川重テクノロジーは「第28回 設計・製造ソリューション展(DMS2017)」(2017年6月21〜23日、東京ビッグサイト)に出展。川崎重工業の双腕ロボット「duAro(デュアロ)」と三次元メディアのばら積み部品のピッキングを組み合わせ、基板組み立てを行うデモを披露した。
川崎重工業の人間協調型の双腕スカラーロボット「duAro」は、人の動作に必要な領域や両手の動き、両腕の独立した動きなどをそのまま再現できる同軸双腕構成の産業用ロボットである。胴体から水平に伸びた2本のアームが対になって動くため、人が両腕で行う作業を人1人分のスペースで置き換えることができる。また、低出力モーターやエリア監視による速度低減機能などにより、人との共存作業が可能。人と衝突した場合でも、瞬時にロボットが停止する衝突検知機能も備えている。
双腕ロボットの多くの競合企業が6軸の多関節型ロボットを組み合わせた双腕ロボットの製品化を行っているのに対し、川崎重工業では4軸のスカラーロボットの双腕化を進めたことが特徴だ。そのため低価格化を実現できる他、軸の設定負担を軽減することが可能となる。
一方、三次元メディアは、立命館大学発の第1号ベンチャーであり2011年に世界で初めて産業用ロボットに取り付ける3Dロボットビジョンシステム「TVS1.0」を開発した。産業用ロボットの課題となってきた動作の1つにバラバラに積まれた部品を自動的に判断してピックアップする「ばら積みピッキング」があるが、三次元メディアの3次元ロボットビジョンシステムにより、自動的に加工対象物の位置・姿勢を認識できるようになり、「ばら積みピッキング」の自動化できるとしている。
今回のDMS2017では、この双腕ロボット「duAro」と三次元メディアの3Dロボットビジョンシステムを組み合わせて、ばらばらに積まれた部品を「duAro」が自動でつかみ、基板に組み付けるというデモを行った。ブース担当者は「人協調型の双腕ロボットはそのまま人の作業を置き換えられることが特徴となる。実際に人が行っていた基板の組み付け作業をduAroに置き換えたいというニーズが多いことから、ばら積みピッキングを組み合わせてより進化させた形を提案した」と話している。
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