「世界初」の排気ガス浄化触媒、「LC500h」や新型「カムリ」が採用人とくるまのテクノロジー展 2017

デンソーは「人とくるまのテクノロジー展2017」において、トヨタ自動車のレクサス「LC500h」や新型「カムリ」に採用された新開発の排気ガス浄化触媒を紹介した。

» 2017年05月29日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 デンソーは「人とくるまのテクノロジー展2017」(2017年5月24〜26日、パシフィコ横浜)において、トヨタ自動車のレクサス「LC500h」や新型「カムリ」に採用された新開発の排気ガス浄化触媒を紹介した。トヨタ自動車とデンソーで触媒の基材を共同開発しており。貴金属使用量を20%低減するとともに、20%の小型化も図れるとする。

触媒の断面の比較。トヨタ自動車とデンソーが共同開発したものが中心部と周辺部でセルの断面積が異なる2層構造なのに対して(左)と、従来のものは均一になっている(右)(クリックして拡大)

 触媒材料を浄化で有効に使うため、排気ガスの流れを均一にする形状となっている。これまで排気ガスの通過量が少なかった周辺部のセルの断面積を大きくして流路を広くした。排気ガスが速く多く流れる中心部は、セルの断面積を小さくして流路を狭めた。この構造により排気ガスが触媒内部を均一に流れる。触媒を小型化することにより圧力損失が低減し、エンジンの出力も良好になるという。

 基材は中心部と周辺部でセルの断面積が異なるが、一体成型で量産可能だ。セルの断面積が均一でない構造の基材を一体成型するのは「世界初」(トヨタ自動車)としている。

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