プラズマダイシングの前工程装置、パナソニックと東京精密が共同開発 : FAニュース
パナソニックファクトリーソリューションズと東京精密は、プラズマダイシングの前工程で使用するレーザーグルービング装置を共同開発する。共同開発した装置とプラズマダイシング装置の販売面でも連携する計画だ。
パナソニックファクトリーソリューションズは2017年2月7日、レーザーグルービング(溝加工)とプラズマダイシングを使った工法を広める目的で、東京精密との協業に合意したと発表した。
パナソニックが保有するプラズマ加工技術と、東京精密が強みとするレーザー精密加工技術を生かし、プラズマダイシングの前工程で使用するレーザーグルービング装置を共同開発する。共同開発した装置とプラズマダイシング装置の販売面でも連携する計画だ。
メタル配線のある半導体チップをプラズマ照射によって必要な箇所だけ切り出すには、事前にマスクという遮断物を表面に貼り付けておき、レーザーによってメタル配線層に幅数十μmの溝を形成しておく必要がある。その溝を形成するのに使うのが、レーザーグルービング装置だ。
半導体チップの分野においては、センサーの高画素微細化、メモリの多層化が進んでいる。製造工程では、切削粉がセンサーの歩留まりを悪化させ、薄化が進むウエハーを切り出す際に与えるダメージがチップ割れを引き起こす要因となっている。
レーザーグルービング(溝加工)とプラズマダイシングを組み合わせた工法を導入すれば、切削粉の発生を抑えられ、薄型ウエハーへのダメージを減らしてチップを切り出せるようになり、歩留まりを改善できると見込んでいる。
IoTデバイスに最適なプラズマダイシング、パナソニックが実証センターを開設
パナソニック ファクトリーソリューションズ(PFSC)は、次世代のダイシング技術「プラズマダイシング」の普及を促進するため、同社本社敷地内(大阪府門真市)に「プラズマダイシング実証センター」を開設した。需要拡大が見込まれるIoT(モノのインターネット)向けデバイスの製造に最適だという。
72台の装置を半日で稼働、日本発「ミニマルファブ」が変える革新型モノづくり
産総研コンソーシアム ファブシステム研究会などは「SEMICON Japan 2016」で、「ミニマルファブの開発成果を発表。同研究会などが推進するミニマル生産方式による製造装置「ミニマルシリーズ」72台を設置し、半導体製造工程のほとんどをカバーできるようになった成果をアピールした。
日仏の精密加工中小企業4社がアライアンスを立ち上げ
由紀精密は、日仏の精密加工中小企業4社でアライアンス「ACT」を立ち上げ、参加すると発表した。欧州と日本全域の金属の精密加工や製造における技術的課題を解決し、さらには製造業において日仏間の架け橋となるサービスも提供する。
半導体製造時のばらつきをIoTセキュリティに生かす
三菱電機と立命館大学は、半導体の製造段階で生じる個体差から指紋のような固有IDを生成し、機器の秘匿と認証を行うセキュリティ技術を開発した。あらゆる機器がつながるIoT(モノのインターネット)時代に向けたセキュリティリスクの低減に貢献できるとしている。
いまさら聞けない FPGA入門
あなたは、人に「FPGA」を正しく説明できるだろうか? いまや常識となりつつあるFPGAについて、あらためてその概念から仕組み、最新動向までを解説する。(編集部)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.